株価指数先物【引け後】 リバランス中心のなかでTOPIX型の弱さが目立つ

大阪12月限
日経225先物 32140 -130 (-0.40%)
TOPIX先物 2302.0 -28.5 (-1.22%)

日経225先物(12月限)は前日比130円安の3万2140円で取引を終了。寄り付きは3万2560円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2480円)を上回り、買い先行で始まった。ただし、寄り付きを高値に軟化し、前場中盤にかけて3万2270円と前日比変わらずの水準まで調整した。その後は3万2300円から3万2400円辺りでの保ち合いを継続していたが、後場の取引開始直後に一気にショートの動きが強まり、3万2050円まで下落幅を広げた。節目の3万2000円を下回らなかったことで、ショートカバーから3万2280円と一時プラス圏を回復したものの、終盤にかけて軟化する格好となった。

日経225先物は、買い一巡後に軟化したが、短期的なショートの動きが入ったとみられるものの、全体としてはリバランスに伴う影響と考えられる。本日はファーストリテイリング <9983> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均型を支えた一方で、NY原油先物相場の下落によりエネルギー株が弱い値動きだったほか、長期金利の低下を受けて金融株が軟調となるなど、TOPIX型の弱さが目立っていた。

これにより、NT倍率は先物中心限月で13.96倍に上昇し、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を上放れている。オプションSQに向けたリバランスが意識されるなか、NTショートを巻き戻す動きが強まった格好であり、10月13日に付けた14.01倍のほか、200日線が位置する14.05倍辺りが射程に入ってきた。

日経225先物はボリンジャーバンドの+1σを一時割り込む場面も見られたが、75日線の3万2000円水準が支持線として機能する形となり、その後は+1σを挟んでの推移だった。ナイトセッションでも底堅さがみられるようだと、改めてリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうであり、+2σが位置する3万2810円辺りがターゲットになろう。

なお、今晩の米国ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が予定されている。前日にはシカゴ連銀のグールズビー総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁など米金融当局によるインフレを警戒する発言があったものの、米長期金利は低下した。

現在の為替市場はドル円が1ドル=150円70銭前後と円安に振れて推移しており、パウエル議長の講演内容を警戒している面もありそうだ。再び長期金利の上昇基調が強まればショートに振れやすいだろうが、米国市場の反応は限られ、ハイテク主導で落ち着いた動きとなれば、東京市場においてもヘッジ対応のショートカバーに向かわせよう。

手口面では、ABNクリアリン証券が33995枚、ソシエテジェネラル証券が20397枚、サスケハナ・ホンコンが7075枚、JPモルガン証券が4921枚、SBI証券が8235枚、バークレイズ証券が3918枚、モルガンMUFG証券が2075枚、松井証券が1645枚、日産証券が1552枚、ビーオブエー証券が2085枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が39643枚、ソシエテジェネラル証券が24672枚、バークレイズ証券が6345枚、ゴールドマン証券が7612枚、JPモルガン証券が5514枚、モルガンMUFG証券が4739枚、ビーオブエー証券が5711枚、サスケハナ・ホンコンが3683枚、日産証券が2262枚、野村証券が2279枚だった。