株価指数先物【引け後】 週を通じて-1σと-2σのレンジ推移

日経225先物 31040 +450 (+1.47%)
TOPIX先物 2256.0 +32.5 (+1.46%)

日経225先物(12月限)は前日比450円高の3万1040円で取引を終了。寄り付きは3万750円とシカゴ日経平均先物清算値(3万585円)を上回る格好から、買いが先行して始まった。買い一巡後に3万670円まで上げ幅を縮めたものの、その後はリバウンド基調が強まり、前場終盤には3万1090円まで買われた。後場は週末要因もあって膠着感が強まったものの、3万920円~3万1060円と高値圏で推移した。

日経225先物はナイトセッションで一時3万460円と節目の3万500円を下回ったほか、ボリンジャーバンドの-2σ水準まで下げたことで、自律反発狙いのロングが優勢となった。香港ハンセン指数が強い上昇となったことが支援材料となり、前場終盤にかけての一段高につながったようだ。

また、米国では決算評価からアマゾン・ドットコム<AMZN>が時間外取引で5%を超える上昇となったほか、グローベックスの米株先物がプラス圏で推移していたこともショートカバーを誘ったとみられる。ただし、節目の3万1000円を回復し、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで戻したことで一巡感が意識されたほか、オーバーウイークのポジションは取りづらいなか、後場は持ち高調整の売りで上値は抑えられようである。

今週の日経225先物は、結局のところは下向きで推移するボリンジャーバンドの-1と-2σのレンジ内での推移だった。本日の強いリバウンドも底入れにはつながらず、来週の日米金融政策の結果待ちであろう。また、日米の金融会合を通過しても、国内では決算発表が第1弾のピークを迎えるため、主要企業の決算反応に振らされやすいだろう。

日米の金融会合通過後も方向性はつかみづらく、スキャルピング中心の短期的なトレードが継続するとみられる。そのため、-1σ突破なら25日移動平均線が位置する3万1550円辺りが意識される一方で、-2σを下回ってくるようだと、200日線が位置する3万円の攻防を意識しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で13.75倍と横ばいだった。NTショートは強まらなかったが、抵抗線に変わった25日線に上値を抑えられる格好だった。

手口面では、日経225先物は野村証券が4195枚、ゴールドマン証券が520枚、ビーオブエー証券が442枚、JPモルガン証券が351枚、BNPパリバ証券が206枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が3236枚、バークレイズ証券が1283枚、三菱UFJ証券が620枚、SBI証券が368枚、日産証券が276枚の売り越しだった。野村証券はレバETFのヘッジに伴う買い、ABNクリアリン証券は裁定買い(現物買い・先物売り)に伴う商いと観測される。

TOPIX先物は、ビーオブエー証券が2316枚、シティグループ証券が1322枚、ゴールドマン証券が926枚、JPモルガン証券が439枚、野村証券が417枚の買い越しに対して、ソシエテジェネラル証券が2048枚、バークレイズ証券が1760枚、BNPパリバ証券が988枚、ABNクリアリン証券が511枚、SBI証券が436枚の売り越しだった。