9月の米住宅着工件数は増加も、購入希望者が家探しから撤退しつつあることも示唆

日本時間の21時半に公表された9月の米住宅着工件数は前月比7.0%増の年率換算で135.8万戸となった。予想は138.3万戸だった。集合住宅の増加に牽引された。一戸建て住宅の着工件数は96.3万戸に増加。アパートなど集合住宅の着工件数は39.5万戸に増加した。

一方、住宅建設許可件数は年率換算で147.3万戸に減少。予想は145.3万戸だった。一戸建て許可件数は2022年5月以来の高水準に上昇したが、集合住宅の許可件数は約3年ぶりの低水準に落ち込んだ。

住宅ローン金利の高騰と価格高騰が値ごろ感を歴史的な低水準まで押し下げる中で、住宅市場全体は依然として低迷している。

高金利環境で買い替え需要が低迷し、中古住宅の供給が限られる中で、購入希望者は新築に目を向けていた。住宅建設業者にとって当初は好都合ではあったが、今回の指標はそれも変化し始めていることを示唆している。ここ数十年で最高水準にまで借入コストが上昇したことで、多くの購入希望者が家探しから完全に撤退しつつあることも示された。

*米住宅着工件数(9月)(年率換算)21:30
結果 135.8万件
予想 138.5万件 前回 126.9万件(128.3万件から修正)

*住宅建築許可件数
結果 147.3万件
予想 146.0万件 前回 154.1万件(154.3万件から修正)(前月比)