米、中国などの製缶用金属に制裁関税導入 中国製品には122%

バイデン政権は、中国、ドイツ、カナダから輸入する製缶用金属材料に関税を課すことを本日発表する。食品会社は一部の缶詰食品の値上がりを招くとして反発している。

米商務省は、これら3カ国の鉄鋼メーカーが米国内で不当に安い価格でブリキ製品を販売していたことが調査で明らかになったと説明。関税を課す正当な理由があるとの見方を示した。中国製品には輸入価格の122.52%と、3カ国の中で最も高い関税を課す。米政府によると、中国共産党からの独立性を証明する調査への協力を同国企業が拒否していることが、税率に一部反映されているという。

ドイツに対する税率は7.02%、カナダは5.29%と、いずれも中国よりも大幅に低い関税の適用が検討されている。

食品メーカー各社は、インフレによってすでに食品価格が上昇している中、新たな課税を導入すれば缶詰のスープや野菜などの高騰に拍車がかかると反発している。米国のブリキ輸入元は中国が14%、ドイツとカナダが両国でおよそ30%、オランダなどの5カ国・地域が残りの大半を占める。