東証が27日に発表した7月第3週(18日～21日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米国での半導体関連株の下落を受けて売りが優勢となり、日経平均株価が前週末比87円安の3万2304円と2週ぶりに下落したこの週は、証券会社の自己売買は4週連続で売り越し、売越額は939億円と前週の3292億円から縮小した。
一方、海外投資家が4週連続で買い越し、買越額は197億円と前週の2793億円から大幅に縮小した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で3週連続の買い越しとなった。買越額は415億円と前週の6046億円から急減した。現物と先物の合算でも3週連続で買い越し、買越額は612億円だった。個人投資家も3週連続で買い越し、買越額は126億円と前週の1801億円から減少した。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は17週ぶりに買い越し、買越額は472億円だった。前週は2603億円の売り越しだった。
日経平均が2週ぶりに反落する中、証券会社の自己売買が売り越す一方、海外投資家と個人投資家、信託銀行は揃って買い越した。
■投資部門別売買代金差額 (7月18日～21日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計［総合証券ベース（全51社）］
※単位：億円（億円未満切り捨て） ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
7月 ―――
第3週 197 472 126 [ ▲1,018 1,144 ] 32,304円 ( -87 円)
第2週 2,793 ▲2,603 1,801 [ 582 1,219 ] 32,391円 ( +2 円)
第1週 313 ▲386 3,687 [ 858 2,828 ] 32,388円 ( -800 円)
6月 ―――
第4週 3,041 ▲1,331 ▲1,027 [ ▲1,745 718 ] 33,189円 ( +407 円)
第3週 ▲3,604 ▲4,074 3,446 [ 305 3,141 ] 32,781円 ( -924 円)
第2週 6,414 ▲821 ▲5,777 [ ▲6,351 573 ] 33,706円 ( +1440 円)
第1週 9,854 ▲535 ▲4,819 [ ▲4,998 179 ] 32,265円 ( +740 円)
5月 ―――
第5週 5,352 ▲7,344 388 [ ▲1,095 1,484 ] 31,524円 ( +607 円)
第4週 3,816 ▲2,421 ▲442 [ ▲1,922 1,479 ] 30,916円 ( +107 円)
第3週 7,476 ▲936 ▲9,273 [ ▲8,124 ▲1,149 ] 30,808円 ( +1420 円)
第2週 5,658 ▲1,473 ▲3,054 [ ▲3,310 255 ] 29,388円 ( +230 円)
第1週 1,602 ▲346 ▲2,815 [ ▲2,247 ▲567 ] 29,157円 ( +301 円)
4月 ―――
第4週 1,458 ▲994 ▲1,049 [ ▲1,872 823 ] 28,856円 ( +292 円)
第3週 2,760 ▲622 ▲2,577 [ ▲2,953 376 ] 28,564円 ( +70 円)
第2週 10,494 ▲2,170 ▲4,230 [ ▲3,430 ▲799 ] 28,493円 ( +975 円)
第1週 6,796 ▲4,032 2,103 [ ▲313 2,416 ] 27,518円 ( -523 円)
3月 ―――
第5週 70 ▲180 ▲2,720 [ ▲1,661 ▲1,058 ] 28,041円 ( +656 円)
第4週 ▲4,617 205 2,217 [ 1,145 1,071 ] 27,385円 ( +51 円)
第3週 ▲5,686 ▲2,022 7,542 [ 4,820 2,722 ] 27,333円 ( -810 円)
第2週 ▲11,275 ▲1,493 ▲2,008 [ ▲2,463 454 ] 28,143円 ( +216 円)
第1週 ▲994 ▲515 ▲2,082 [ ▲2,516 434 ] 27,927円 ( +473 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。