株価指数先物【引け後】 需給イベント通過で押し目待ち狙いのロング対応へ

大阪9月限
日経225先物 32140 -290 (-0.89%)
TOPIX先物 2238.5 -15.5 (-0.68%)

日経225先物(9月限)は前日比290円安の3万2140円で取引を終了。寄り付きは3万2370円とシカゴ日経平均先物清算値(3万2465円)を下回り、売り先行で始まった。その後は自律反発を狙った買いがみられ、現物の寄り付き後ほどなくして上昇に転じると、3万2550円まで買われる場面も見られた。しかし、パッシブ型ETFの決算に伴う売り需要が見込まれるなか、前場終盤にかけてショートが強まり、一時3万2050円まで売られた。ランチタイムで3万2240円と若干下落幅を縮めたものの、現物の後場寄り直後には3万2030円と再び節目の3万2000円に迫る場面があった。

ただ、節目の3万2000円を割り込まなかったこともあり、先回りでショートを仕掛けていた向きのカバーなどを誘い、後場中盤に3万2380円まで下落幅を縮めたが、終盤はパッシブ型ETFの決算に伴う売り需要に押される格好となった。

ETFの決算に伴う分配金捻出のための需給イベントは通過した。需給改善が意識されてくることで、押し目狙いのロングも入りやすくなるだろう。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σと-2σによるレンジ内で推移しており、3万2000円水準での底堅さがみられる。まずは3万1730円辺りで推移する-2σを狙った動きよりは、3万2310円辺りに位置する-1σ突破を試すセンチメントに向かわせよう。

今週、米国では米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を決定する上で重要なインフレ指標と位置づける6月の消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)の発表を控えている。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ再開や年内2回の利上げ観測は相当織り込まれているが、リスクポジションは取りづらく、週末にはJPモルガン・チェース<JPM>など主要銀行の決算発表も予定されることも手掛けづらくさせよう。そのなか、需給イベントを通過した日本株へ資金を振り向けやすい面はありそうだ。

そのため、米国市場の動向に振られやすいものの、押し目待ち狙いのロング対応を想定しておきたい。なお、NT倍率は先物中心限月で14.35倍に低下した。一時14.30倍まで下げており、ボリンジャーバンドの-3σに接近する場面も見られた。これまで-3σから反転を見せてきた経緯から、NTショートの巻き戻しのタイミングは近づいているだろう。

手口面ではモルガンMUFG証券が1731枚、ドイツ証券が880枚、日産証券が718枚、ビーオブエー証券が660枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が3067枚、バークレイズ証券が810枚、ゴールドマン証券が529枚の売り越しだった。TOPIX先物はJPモルガン証券が3346枚、バークレイズ証券3337枚、みずほ証券が2958枚、ゴールドマン証券が2250枚、ビーオブエー証券が1932枚の買い越しに対して、野村証券が8305枚、モルガンMUFG証券が7834枚程度の売り越しだった。