株価指数先物【引け後】 四半期末に伴うリバランスの動きで値幅が出やすい需給状況

大阪9月限
日経225先物 33180 +40 (+0.12%)
TOPIX先物 2291.0 -4.0 (-0.17%)

日経225先物(9月限)は前日比40円高の3万3180円で取引を終了。寄り付きは3万3310円とシカゴ日経平均先物清算値(3万3240円)を上回って始まった。指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]が買い優勢で指数をけん引するなか、前場中盤に一時3万3520円まで買われる場面があった。節目の3万3500円回復で利食いも強まり、前場終盤にかけては上げ幅を縮めた。ランチタイムではボリンジャーバンドの+1σを挟んだ攻防から、3万3270円~3万3400円処での保ち合いを継続。後場に入ると利食いの流れが強まり、3万3170円まで上げ幅を縮小。後場中盤にかけて3万3380円まで切り返す場面も見られたが、終盤にかけて再び軟化し、3万3180円と日中の安値圏で取引を終えた。

米国市場で大型テック株が買われた流れに加え、予想を上回る決算を発表したマイクロン・テクノロジー<MU>の時間外の上昇が支援材料となり、前場中盤までは上へのバイアスが強まる展開だった。ただ、ショートカバーを伴った上昇でオプション権利行使価格の3万3500円水準まで一気に切り上がったこともあり、さすがに利益確定の売りが強まったようだ。また、終盤にかけてはTOPIX型にリバランス売りとみられるトレードが断続的に入ったことで、TOPIX先物はマイナスで終えている。

四半期末ということもあり、リバランスによって値幅が出やすくなっているため、短期的なトレードも難しさが感じられる。明日は週末かつ四半期末ということもあり、引き続き値動きの荒さには注意が必要だろう。

日経225先物は、ボリンジャーバンドの+1σをキープすることはできなかった。+2σと+3σは下向きに転じてきており、今後バンドが収斂してくる可能性がある。戻りの鈍さがみられるようだと、25日移動平均線割れから-1σ水準までの調整があってもおかしくないチャート形状である。パッシブ型ETFの決算が控えていることから、ショートポジションが積み上がりやすい。一方で、海外投資家による押し目買いは継続しているため、下値の堅さが意識され、結果的にはショートカバーに向かわせよう。値振れが大きい状況が目立っているものの、ショートポジションについては、ニュートラルに近づけておきたいところである。

NT倍率は先物中心限月で14.48倍に上昇した。一時14.53倍まで切り上がり、25日線を上回る場面が見られた。スプレッド狙いの動きというよりは、四半期末におけるリバランスの影響と考えられる。ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て、リバウンドを見せる形状ではあるが、バンドが収れんしているなかであり、方向感はつかみづらい。

手口面では、日経225先物はJPモルガン証券が1425枚、日産証券が1254枚、ソシエテジェネラル証券が314枚の買い越しに対して、ドイツ証券が1453枚、ゴールドマン証券が833枚、バークレイズ証券が584枚、野村証券が505枚、ABNクリアリン証券が500枚の売り越しだった。TOPIX先物はJPモルガン証券が2093枚、ソシエテジェネラル証券が2019枚、ABNクリアリン証券が1035枚の買い越しに対して、ゴールドマン証券が1873枚、ビーオブエー証券が1754枚、BNPパリバ証券が1019枚、バークレイズ証券が735枚だった。