株価指数先物【引け後】 スキャルピング中心のなか、25日線での底堅さ確認後はショートカバーが優勢

大阪9月限
日経225先物 32570 -80 (-0.24%)
TOPIX先物 2253.0 -2.0 (-0.08%)

日経225先物(9月限)は前日比80円安の3万2570円で取引を終了。寄り付きは3万2500円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2575円)にサヤ寄せする格好で売りが先行した。現物の取引開始直後に3万2630円まで買い戻されたものの戻りは鈍く、指数インパクトの大きいアドバンテスト <6857> [東証P]などの弱い値動きがセンチメントを冷ますなか、前場中盤にかけてショートが強まった。これにより一時3万2250円まで売られ、支持線として意識される25日移動平均線水準を捉えてきた。売り一巡後に3万2430円まで下落幅を縮め、ランチタイムで再びショート仕掛けてくる動きが見られたが、3万2250円は割り込まずに底堅さが確認された。25日線が支持線として意識されるなか、後場はショートカバー優勢の展開となり、3万2570円まで下げ幅を縮めて取引を終えた。

日経225先物は、予想されていた25日線水準まで下げ、その後も同線水準での底堅さが確認されたことで、本日のところはショートカバーに向かわせたようだ。また、アドバンテストは終日マイナス圏での推移で、25日線を割り込んだものの底堅さは意識されていた。一方、東京エレクトロン <8035> [東証P]は25日線での攻防からプラスに転じており、押し目待ち狙いのインデックス買いも入ったようだ。

グローベックスの米株先物は、小幅ながら主要な株価指数先物がプラス圏で推移している。エヌビディア<NVDA>など主要なハイテク株を見直す動きが注目されそうであり、同社株などに底堅さが見られるようだと、日経225先物は25日線での調整一巡感が意識されやすいだろう。

ただし、スキャルピング中心の商いのため、短期的なトレードに対するカバーも早くなりやすい。再び25日線割れを仕掛けてくる商いが入りやすいものの、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。月末・月初のリバランス需給から売りが警戒されているが、売り需給を手掛かりとした先回り的なショートに傾きやすいため、短期的にはショートカバー狙いが有効だろう。

NT倍率は先物中心限月で14.45倍に低下した。緩やかな下げを見せており、ボリンジャーバンドの-1σでの推移となった。バンドが収斂するなかでは、一気に-2σ辺りまでのトレンドが出やすいものの、トレンドが強まった後のリバランス狙いの動きもあり、しばらくは様子見となりそうだ。

手口面では、日経225先物は日産が760枚、SBIが480枚、ABNクリアリンが340枚枚の買い越しだった。一方で、ソシエテジェネラルが580枚、モルガンMUFGが400枚、みずほが290枚の売り越しだった。大きくポジションを傾けている商いは限られており、スキャルピング中心だったことがうかがえる。

TOPIX先物はソシエテジェネラルが1110枚、バークレイズが890枚、ドイツが530枚の買い越しに対して、モルガンMUFGが1180枚、JPモルガンが1030枚、BNPパリバが660枚の売り越しだった。