株価指数先物【引け後】 押し目狙いのスタンスは変わらぬが、目先は25日線処までの調整を想定

大阪9月限
日経225先物 32670 -500 (-1.50%)
TOPIX先物 2259.0 -31.5 (-1.37%)

日経225先物(9月限)は、前日比500円安の3万2670円で取引を終了。寄り付きは3万3450円とシカゴ日経平均先物清算値(3万3445円)にサヤ寄せする格好から、買いが先行した。しかし、開始直後に付けた3万3520円を高値に軟化すると、ポジションを圧縮する流れが強まり、前場中盤にかけて下落に転じた。その後も売りの勢いは弱まらず、節目の3万3000円を割り込むと、後場に入り3万2520円まで売られた。その後は3万2520円~3万2750円辺りのボトム圏で推移し、3万2670円で取引を終えた。

日経225先物は買い先行で始まったものの、その後の戻りは鈍く一気にロングポジションを圧縮する動きが強まった。寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの+1σを下回り、節目の3万3000円を割り込んだことでショートも加わったほか、急ピッチの下落によってヘッジ対応の売りも強まったようだ。

これにより、少なくとも3万2160円辺りで推移している25日移動平均線水準までの調整が意識されてきた。また、週足のボリンジャーバンドでも、切り上がる+1σが支持線として機能するトレンドを継続しているが、+1σは3万2360円辺りまで切り上がっているため、まずは週足の+1σ水準での底堅さを見極めたいところである。

日経225先物はピーク感からショートに転じたというよりは、利益確定の動きが強まった格好であり、押し目狙いのスタンスとの見方は変わらない。ただし、連日の大幅な下げでセンチメントを冷ます格好となったため、明確な底入れを確認する必要がありそうだ。戻りの鈍さが意識される局面では、短期筋のショートが入りやすく、しばらくは値動きの荒い展開を想定しておく必要があるだろう。

NT倍率は先物中心限月で14.46倍に低下した。ただし、小幅な低下であり、25日線を挟んでの値動きだった。指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]などが指数の重荷となった一方で、東京エレクトロン <8035> [東証P]、エーザイ <4523> [東証P]が上昇し、下支えする格好。そのなかで、東証プライムの8割ほどが下落したため、TOPIX型の弱さも影響した。

手口面では、日経225先物はシティグループが1300枚、三菱UFJが1080枚、野村が960枚程度の売り越しに対して、大和が2010枚、バークレイズが600枚、ドイツが490枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが2240枚、ビーオブエーが930枚、ゴールドマンが910枚程度の売り越しに対して、BNPパリバが1480枚、バークレイズが1310枚、ABNクリアリンが670枚程度の買い越しだった。