NY株式:米国株式市場は反落、追加利上げ懸念が再燃

ダウ平均は108.94ドル安の34,299.12ドル、ナスダックは93.25ポイント安の13,689.57で取引を終了した。

利上げサイクル終了を期待した買いが続き、寄り付き後は上昇。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)の数人の高官がインフレが高過ぎるとし、追加利上げの必要性を繰り返したため、長期金利の上昇を警戒した売りが再燃し下落に転じた。また、本日は株価指数先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つのデリバティブ取引の決済期日が重なるトリプルウィッチングであったため、テクニカルな要因が終日全体を翻弄した。加えて、連休を控えた手仕舞い売りが終盤にかけて加速し、下げ幅を拡大して終了した。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方で、ソフトウエア・サービスやメディア・娯楽が下落した。

宇宙旅行サービスを提供するヴァージン・ギャラクティック(SPCE)は6月末に初の商業宇宙旅行を開始すると発表し大幅高。特殊ロボット・メーカーのアイロボット(IRBT)はオンライン小売りのアマゾン(AMZN)による同社買収を英当局が承認したことが好感され上昇、アマゾン(AMZN)は小幅下落した。一方、管理医療会社のヒューマナ(HUM)はコストの上昇を警告し下落。半導体メーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)は中国に本社を置く顧客に関連した売上高の半分が中国当局によるサイバーセキュリティー審査の影響を受けるリスクに直面する可能性を警告し、売られた。

FRBは16日に公表した半期に一度の金融政策報告の中で、連邦公開市場委員会(FOMC)はインフレ率を目標の2%に戻すために適切な追加の金融引き締めに関して会合ごとに判断していくと説明した。

(Horiko Capital Management LLC)