株価指数先物【引け後】 日銀の大規模緩和継続で、金利差を意識した海外投資家の資金流入が強まる

大阪9月限
日経225先物 33650 +240 (+0.74%)
TOPIX先物 2292.5 +0.5 (+0.02%)

日経225先物(9月限)は前日比240円高の3万3650円で取引を終了。寄り付きは3万3390円と、シカゴ日経平均先物(3万3465円)を下回り、売りが先行した。今国会会期末での解散総選挙への期待が剥がれ、短期ショートを仕掛ける動きなどにより、寄り付き後ほどなくして3万3130円まで売られ、ナイトセッションで付けた安値水準まで下げ幅を広げた。ただし、売り一巡後は押し目待ちのロングやショートカバーで下げ渋る動きとなり、前場は3万3170円~3万3300円辺りでの保ち合いを継続。

前場の取引終了後に、日銀の金融政策決定会合の結果が判明。現行の金融緩和策の継続が決まったことから、ランチタイムで一気に3万3500円を回復した。買い一巡後は3万3500円を挟んで保ち合うなか、中盤にレンジを上放れると、終盤にかけてショートカバーが強まり、一時3万3730円まで買われる場面が見られた。

日銀会合での大規模緩和の継続は予想されていたことであったが、改めて金利差を意識した海外投資家の資金流入が強まったようだ。決定会合の結果を受けて一気にプラスに転じたこともあり、ショートカバーを急ぐ動きも誘ったとみられる。

ボリンジャーバンドの+2σが3万3700円辺りまで切り上がるなか、同水準までのリバウンドを見せた形である。ナイトセッションでは+2σは3万3920円に上昇しており、バンドに沿ったトレンドを継続するなか、断続的にショートカバーが入りやすいだろう。一気に+3σ辺りまで上昇する場面では、いったんはピーク感が意識されてくる可能性はあるものの、過熱を抑えての上昇が続いているため、なかなかピーク感は出にくいだろう。

NT倍率は先物中心限月で14.67倍に上昇した。前場は14.54倍まで低下する場面が見られたが、後場の急伸によって日経平均型のインデックス買いが集中した。昨年5月高値水準を明確に上放れたことで、方向性としては2021年2月高値の15.68倍が意識されてきそうであり、NTロングに向かわせよう。

手口面では、日経225先物はABNクリアリンが1310枚、バークレイズが910枚、ドイツが480枚、ソシエテジェネラルが350枚程度の売り越しに対して、大和が760枚、ビーオブエーが660枚、野村が640枚、BNPパリバが540枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが3310枚、ソシエテジェネラルが1690枚、みずほが1030枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが2760枚、ビーオブエーが1470枚、大和が1170枚、モルガンMUFGが1030枚程度の買い越しだった。