NY外為:ドル買い再開、長期金利上昇に転じる、インフレ鈍化ペースの遅さを懸念

NY外為市場ではドル買いが再開した。米5月消費者物価指数(CPI)は原油安が奏功し鈍化基調が再確認された。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が重要視している変動の激しい燃料や食料を除いたコア指数の伸びは前年比で4月から鈍化し2021年11月来で最低となったものの予想程鈍化しなかった。

CPIの結果はFRBの利下げ休止を正当化するとの見方に一時債券価格が上昇、金利が低下しドル売りが優勢となった。しかし、インフレ鈍化ペースが遅く、完全に利上げサイクルが停止される可能性は少ないとの見方に債券売りが再開し、金利が上昇に転じた。これに伴いドル買いも再開。

10年債利回りは3.68%まで低下後、3.788%まで上昇した。ドル・円は139円01銭まで下落後、139円95銭まで上昇。ユーロ・ドルは1.0824ドルまで上昇後、1.0796ドルへ反落。ポンド・ドルは1.2605ドルまで上昇後、1.2595ドルへ反落した。