株価指数先物【引け後コメント】 ボリンジャーの+1σまで調整、SQを無難に通過できれば押し目狙いのタイミングに

大阪6月限
日経225先物 31690 -180 (-0.56%)
TOPIX先物 2193.5 -9.5 (-0.43%)

日経225先物(6月限)は前日比180円安の3万1690円で取引を終了。寄り付きは3万1860円と、シカゴ日経平均先物(3万1885円)にサヤ寄せする格好から小動きで始まった。寄り付き後は買い戻しが優勢となり、前場中盤に一時3万2030円と節目の3万2000円を回復する場面が見られた。しかし、6月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)を前にして積極的な売買が手控えられるなか、買い一巡後は前日の終値水準でこう着。後場に入ると下へのバイアスが強まり、一時3万1410円まで下落したものの、引けにかけてはショートカバーが入り、下げ幅を縮めて3万1690円で取引を終えた。

日経225先物の9月限は一時3万1360円まで売られたが、引けにかけて買い戻され、3万1600円で日中取引を終えた。ボリンジャーバンドの+1σが3万1550円辺りで推移しているため、支持線レベルでの攻防となっている。連日の荒い値動きがセンチメントを冷ます格好ではあるが、SQを控えるなかで先物参加者はロールオーバー中心である。トレンドを取りに行く動きは限られ、比較的まとまった商いに振らされやすい需給状況であった。

グローベックス米株先物では主要な指数先物が、いずれも小動きで推移している。8日の米国市場が落ち着いた動きとなれば、SQは無難に通過することが見込まれる。直近2日間の大幅な調整によって、日経225先物はボリンジャーバンドの+2σから+1σまで一気に下げたこともあり、水準としては押し目狙いの買いが入りやすいだろう。

今回の調整は過熱感が警戒されていたこともあるが、米国のデフォルト(債務不履行)が回避されたことによって、米株シフトによるリバランスの影響もあったと考えられる。ただ、過熱感が和らぐなか、改めて海外勢による日本株選好の動きが意識されそうだ。なお、米国市場が波乱含みの展開となり、その影響によりギャップダウンとなるようだと、25日移動平均線が位置する3万640円処までの調整は想定しておきたい。

NT倍率は先物中心限月で14.44倍に低下した。14.50倍を挟んだ保ち合いレンジ内での推移である。若干ながらボリンジャーバンドの+1σを下回っての推移だったこともあり、ややNTショートに向かいやすいだろう。しかし、リスク回避からの低下ではなく、リバランス中心と見られることから、トレンドが転換するといった見方は早計であろう。

手口面では、日経225先物はABNアムロが1930枚、ソジェンが1430枚、JPモルガンが950枚、BNPパリバが680枚程度の売り越しに対して、三菱UFJが2800枚、HSBCが2160枚、日産が630枚、モルガンSが610枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが3630枚、SMBC日興が2960枚、シティが2780枚程度の売り越しに対して、みずほが5200枚、BNPパリバが1300枚、野村が760枚程度の買い越しだった。いずれもロールオーバーが中心である。