株価指数先物【引け後コメント】 ボリンジャーバンド+2σが位置する3万2000円が意識されてくる

大阪6月限
日経225先物 31550 +400 (+1.28%)
TOPIX先物 2183.5 +34.0 (+1.58%)

日経225先物(6月限)は前日比400円高の3万1550円で取引を終了。買い先行ながら寄り付きは3万1340円と、シカゴ日経平均先物(3万1400円)には届かず、直後に3万1280円まで上げ幅を縮めるなど、利食いの動きが見られた。だが、現物の取引開始直後には3万1420円まで買われ、その後は3万1300円から3万1420円辺りでの保ち合いを継続。後場に入り、米上院が債務上限法案を可決したと報じられるとショートカバーが強まり、終盤にかけて上げ幅を拡大し日中の高値で取引を終えた。

米雇用統計の発表を控え、買い一巡後はこう着感が強まるとみられていたが、米債務上限法案が上下院で可決され、デフォルト(債務不履行)を回避したことで、ショートポジションを圧縮する動きが強まったようだ。終盤にかけての上昇で節目の3万1500円を上回ってきたことから、オプション権利行使価格の3万1500円から、ボリンジャーバンドの+2σが位置する3万2000円のレンジが意識されてきそうだ。

また、本日は東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]は上げ一服となったものの、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均株価をけん引したほか、東証プライムの9割の銘柄が上昇する全面高商状だったことも、センチメントを明るくさせただろう。来週は週末に先物・オプション特別清算指数の算出(SQ)を控えて、限月交代に伴うリバランスが中心になりやすいが、強いトレンドのなかではヘッジ対応の動きが活発化しやすいだろう。

NT倍率は先物中心限月で14.44倍に低下した。東京エレクトロンなどの弱い値動きに対して、9割の銘柄が上昇した流れを背景に、TOPIX型優位となったようだ。ただし、高値圏でのレンジ推移が継続しているほか、ボリンジャーバンドの+1σに接近してきたことで、再びNTロングに向かう可能性はありそうだ。

手口面では、日経225先物はJPモルガンが1000枚、UBSが590枚、ソジェンが370枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2450枚、みずほが420枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はみずほが4210枚、ソジェンが4010枚、モルガンSが2740枚、JPモルガンが980枚程度の売り越しに対して、BofAが2850枚、SMBC日興が2180枚、HSBCが2120枚、大和が1660枚、BNPパリバが1550枚程度の買い越しだった。