株価指数先物【引け後コメント】 海外勢の資金流入が限られるなか、買い一巡後は短期筋のショートが優勢

大阪6月限
日経225先物 31300 +340 (+1.09%)
TOPIX先物 2161.5 +17.0 (+0.79%)

日経225先物(6月限)は前日比340円高の3万1300円で取引を終了。寄り付きは3万1630円とシカゴ日経平均先物清算値(3万1500円)を上回り、買い先行で始まった。米債務上限問題を巡る協議が27日に基本合意に達したことで、ショートカバーが強まり、現物の寄り付き直前には3万1670円まで上げ幅を広げた。ただ、週明けの米国市場がメモリアルデーで休場となるなか、海外勢の資金流入は限られ、前場半ば以降は上げ幅を縮め、3万1310円~3万1390円辺りで保ち合いを継続。後場に入りショートが強まり、一時3万1170円まで押される場面があったものの、終盤にかけては3万1200円~3万1300円辺りのレンジ推移だった

日経225先物はシカゴ先物を上回る格好でギャップスタートとなったが、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたこともあり、目先の達成感に伴う利益確定売りが上値を押さえた。また、週明けの米国市場が祝日となることも、後場に入り短期筋のショートにつながったとみられる。なお、ボリンジャーバンドの+1σは3万720円処に切り上がり、+2σは3万1700円水準まで上昇してきた。+1σと+2σのバンドに沿った推移を継続するなか、短期的なショートにとどめておきたいところであろう。

明日も海外勢の商いは細るとみられ、ショートに振らされやすい需給状況になりそうだが、グローベックスの米株先物をにらむ展開から、終盤にかけてはショートカバーに向かいやすいとみておきたい。また、現物ではアドバンテスト <6857> [東証P]が朝高後に利食いに押される格好で上げ幅を縮めたが、4%を超える上昇だった。強いトレンドは継続しており、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。

NT倍率は先物中心限月で14.48倍に上昇し、一時14.54倍まで切り上がった。昨年8月の戻り高値14.58倍に接近するなか、利益確定からNTロングのリバランスが入りやすいだろう。ボリンジャーバンドの+2σと+3σの切り上がりに沿ったトレンドを見せており、リバランスを交えながらも、日経平均型優位の状況は継続しそうだ。

手口面では、日経225先物はBofAが1290枚、ドイツが930枚、JPモルガンが410枚、バークレイズが340枚程度の売り越しに対して、野村が1070枚、BNPパリバが650枚、モルガンSが520枚、UBSが490枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はドイツが1060枚、ゴールドマンが770枚、みずほが720枚、野村が710枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1550枚、モルガンSが1040枚、BNPパリバが610枚、SMBC日興が340枚程度の買い越しだった。