ダウ平均は小幅に5日続落 エヌビディアの決算受けIT・ハイテク株に買い=米国株概況

NY株式25日(NY時間16:25)
ダウ平均 32764.65(-35.27 -0.11%)
S&P500 4151.28(+36.04 +0.88%)
ナスダック 12698.09(+213.93 +1.71%)
CME日経平均先物 31130(大証終比:+300 +0.97%)

きょうのNY株式市場、ダウ平均は小幅に5日続落の一方、ナスダックは大幅高。エヌビディア<NVDA>が決算を受けて大幅高となり、IT・ハイテク株に買いが強まった。

エヌビディアは前日引け後に決算を発表し、第2四半期の売上高見通しが予想を遥かに上回る内容だったことが好感された。人工知能(AI)ブームからの恩恵が反映され、現在の株価上昇を十分に正当化できるとの受け止めのようだ。時価総額1兆ドルを目指しそうな流れが見られている。

これを受けてAMD<AMD>など他の半導体関連銘柄やAI関連銘柄にも買いが広がったが、インテル<INTC>が逆行安となり、ダウ平均を圧迫した。インテルには、企業のデータセンターの予算が、同社の強みである中央処理装置から、エヌビディアが独占するグラフィックス処理装置へとシフトするのではとの懸念が強まった格好。データセンターの需要を共食いする可能性が高いとの指摘も出ていた。

市場からは、「AIへの熱狂は認めるが、投資家は地に足をつけて、例えそれが強い企業であっても、この分野の割高な銘柄には資金を投入しないことが重要」との指摘も聞かれた。

株式市場では2つの重石が圧迫。FRBの追加利上げ期待の高まりと米債務上限問題だ。一部のFOMC委員からのタカ派な発言や、依然として強い米経済指標もあり、ここに来て市場ではFRBの追加利上げへの期待を高めている。短期金融市場では6月FOMCでの利上げと据え置きの確率が五分五分となっているほか、7月までの利上げを75%程度織り込んでいる状況。

一方、米債務上限問題については、前日も深夜まで協議を行っていたようだが、マッカーシー下院議長は前進は見られていると述べていたものの、依然として合意への兆しが見られていない。市場は楽観的に捉えているものの、早ければ来週の6月1日という「Xデー」ぎりぎりまで交渉はもつれるのではと警戒している。バイデン大統領はきょう、「債務上限と支出に関する交渉は生産的で合意に達するだろう」と述べていた。大統領は2年間の歳出凍結を提案したという。

クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレイク<SNOW>が決算を受け大幅安。1株損益が予想外の赤字だったほか、通期の製品売上高見通しを下方修正した。

アパレルのアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ<AEO>が決算を受け大幅安。決算自体は好調だったものの、5月のこれまでのトレンドの減速が嫌気された。

家電量販店のベスト・バイ<BBY>が決算を受け上昇。家電の長期的な販売不振を乗り切っていることが示された。

衛星放送のディッシュ・ネットワーク<DISH>が上昇。取引開始前に同社はアマゾン<AMZN>を通じてワイヤレスプランを販売するための交渉を進めていると伝わった。

クルーズのカーニバル<CCL>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を14ドルに引き上げた。前日終値よりも31%高い水準。

電気自動車(EV)のニコラ<NKLA>が大幅安。ナスダックから上場維持のための最低入札価格を遵守していないと通告された。

インテル<INTC> 27.40(-1.60 -5.52%)
スノーフレーク<SNOW> 147.91(-29.23 -16.50%)
アメリカン・イーグル<AEO> 10.63(-1.44 -11.93%)
カーニバル<CCL> 11.00(+0.33 +3.09%)
ベスト・バイ<BBY> 71.28(+2.13 +3.08%)
ディッシュ<DISH> 6.67(+0.44 +7.06%)
ニコラ<NKLA> 0.62(-0.16 -20.27%)

アップル<AAPL> 172.99(+1.15 +0.67%)
マイクロソフト<MSFT> 325.92(+12.07 +3.85%)
アマゾン<AMZN> 115.00(-1.75 -1.50%)
アルファベットC<GOOG> 124.35(+2.71 +2.23%)
テスラ<TSLA> 184.47(+1.57 +0.86%)
メタ・プラットフォームズ<META> 252.69(+3.48 +1.40%)
AMD<AMD> 120.35(+12.08 +11.16%)
エヌビディア<NVDA> 379.80(+74.42 +24.37%)