分散型SNS「ブルースカイ」が4月に62万8000件のダウンロードを記録

マスク氏のツイッターはライバルとの新たな競争に直面している。ツイッターの共同創業者で2度CEOも務めたドーシー氏が支援する分散型SNS「Bluesky(ブルースカイ)」だ。マスク氏のツイッター買収は分散型SNSへの新たな関心を呼び起こした。米CNBCが伝えている。

ブルースカイはツイッターやフェイスブックとは異なり、単一の所有者やリーダーを持たず、商業や金融の利益に従うこともない。分散型プロジェクトは、ユーザーのデータを収集・販売する可能性も低く、検閲の影響も受けにくいと擁護する声もある。

ブルースカイは、総ダウンロード数ではまだツイッターには遠く及ばないものの、ここ数カ月で人気が爆発しており、4月のモバイルダウンロード件数は62万8000件で、iOSに加えてアンドロイドでも利用できるようになった3月から606%増となった。一方、ツイッターの4月のアプリダウンロード数は3月から2%増だが、件数は1490万件。

ブルースカイは、ツイッターの代替となる可能性があるとして11月に注目を集めた分散型メッセージングアプリ「マストドン」よりも注目を集めているようだ。4月のマストドンのダウンロード件数は9万件に留まっている。

現在招待制のブルースカイは、ドーシー氏が自身で作り上げたものを破壊しようとしている。ブルースカイはもともと、ドーシー氏がまだツイッターのCEOだった2019年にツイッター内でインキュベートされたものだ。

このアプリはATプロトコルと呼ばれる分散型ネットワーキング技術で動いている。理論的には、このプロトコルは未来のソーシャルアプリを動かすことができ、人々は複数のアプリで自分のアイデンティティを維持することができるようになる。

また、これらのプラットフォームの多くは、特定のコンテンツを推薦するアルゴリズムがなく、SNSの典型的な収益獲得方法である広告販売やユーザーデータの収集・販売も行わない。