ダウ平均は4日続落 米地銀への不信感が再燃 アルファベットへの買いが続く=米国株前半

NY株式11日(NY時間13:11)
ダウ平均 33268.73(-262.60 -0.78%)
ナスダック 12326.64(+20.20 +0.16%)
CME日経平均先物 29100(大証終比:-20 -0.07%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は4日続落。一時400ドル超下落する場面も見られた。米地銀への不信感が再び強まっており、市場にはリスク回避の雰囲気が広がっている。米地銀のパックウェスト<PACW>が大幅安となっており、市場の雰囲気を悪化させている。

取引開始前に5月5日に終了した週に預金が約9.5%減少したことを明らかにした。大部分は5月3日に伝わった身売りを含め戦略的選択肢を検討との報道後の5月4日と5日に発生したという。ただ、今回の預金減少はバランスシート外の流動性で賄われており、5月10日現在、即時利用可能な流動性は150億ドルで、保険外預金の52億ドルを上回り、カバー率は288%となっていることも言及した。

一方、前日引け後に決算を発表したディズニー<DIS>に売りが強まっていることもダウ平均を圧迫。料金の値上げにより動画配信部門は損失を縮小したものの、加入者数の増加には打撃となった。ディズニー+の加入者は2四半期連続で減少し、予想も下回った。

取引開始前に4月の米生産者物価指数(PPI)が発表になり、予想を下回った。前日の米消費者物価指数(CPI)と同様に、利上げ停止と年内の利下げ期待を正当化する内容。しかし、株式市場の反応は限定的。同時刻に米新規失業保険申請件数が発表になり、予想を上回る申請者数を発表。FRBの動向以上に景気の先行き不安に結びついているようだ。

「投資家の関心は今、景気と流動性、金利とインフレの両方に集まっている。パックウエストのニュースは、米地銀の危機と債務上限問題からくる脆弱な感情のどちらかに当てはまる。きょうはこの2つが組み合わさっている」との声も聞かれた。

ただ、IT・ハイテク株は堅調に推移しており、ナスダックは上昇。特にアルファベット<GOOG>への買いが続いており、サポートしているようだ。同社は前日にグーグルの開発者向けコンファレンス、グーグルI/Oを開催し、人工知能(AI)のチャットボット「バード」を世界中の多くの人がオンラインで利用できるようになったと発表した。また、折り畳み式スマートフォン「ピクセル・フォールド」も発表。以前は厳しい反応が見られていた同社のAIだが、今回のコンファレンスで楽観的になっているようだ。

パックウェスト<PACW> 4.58(-1.50 -24.67%)
ディズニー<DIS> 92.49(-8.65 -8.56%)

アップル<AAPL> 173.78(+0.22 +0.13%)
マイクロソフト<MSFT> 309.30(-3.02 -0.97%)
アマゾン<AMZN> 112.91(+2.72 +2.47%)
アルファベットC<GOOG> 117.90(+5.62 +5.01%)
テスラ<TSLA> 169.56(+1.02 +0.61%)
メタ・プラットフォームズ<META> 237.61(+4.53 +1.94%)
AMD<AMD> 97.02(0.00 0.00%)
エヌビディア<NVDA> 285.75(-3.11 -1.07%)