ダウ平均は下げ幅拡大 米CPIは期待を正当化も、景気後退への懸念根強い=米国株前半

NY株式10日(NY時間13:48)
ダウ平均 33289.64(-272.17 -0.81%)
ナスダック 12207.86(+28.31 +0.23%)
CME日経平均先物 28920(大証終比:-220 -0.76%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は次第に下げ幅を広げているものの、ナスダックは底堅く推移している。きょうは4月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、米株式市場はポジティブな反応を見せていた。しかし、動きが一巡すると景気に敏感な循環株中心に戻り売りが強まっている。

米CPIは全体的に前回とほぼ変化はなく、高インフレの状態が続いているものの、予想範囲内だったことで安心感が広がっている模様。一部からは、FRBが特に注目しているとされる住居費を除いたサービス価格、いわゆるスーパーコアが前回の前月比0.4%から0.1%に低下したことも、インフレ低下への期待に繋がっているとの指摘も出ている。先週のFOMCを受けて、市場は利上げ停止と年内利下げ期待を高めているが、本日の米CPIはその期待を正当化する内容と見られているようだ。

ただ、市場の景気後退への懸念が根強く、インフレ鈍化の兆候は景気後退が迫っている証拠との見方も出ている。一方、米国債利回りが急低下していることもあり、IT・ハイテク株など成長株はしっかりとした推移。

米債務上限を巡る行き詰まりが続いていることも株式市場を圧迫。米1年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは史上最高水準まで拡大している。メキシコやギリシャ、ブラジルのスプレッドよりも広くなっている状況。市場はかなり警戒しているようだ。

米消費者物価指数(4月)日21:30
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.1%(前月比)
結果 4.9%
予想 5.0% 前回 5.0%(前年比)
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.4%(コア・前月比)
結果 5.5%
予想 5.5% 前回 5.6%(コア・前年比)
結果 0.1%
予想 N/A 前回 0.4%(スーパーコア・前月比)

アップル<AAPL> 172.35(+0.58 +0.34%)
マイクロソフト<MSFT> 310.35(+3.35 +1.09%)
アマゾン<AMZN> 109.27(+2.65 +2.49%)
アルファベットC<GOOG> 109.79(+1.85 +1.71%)
テスラ<TSLA> 167.50(-1.65 -0.98%)
メタ・プラットフォームズ<META> 232.06(-1.31 -0.56%)
AMD<AMD> 96.93(+1.87 +1.97%)
エヌビディア<NVDA> 285.79(+0.08 +0.03%)