【↓】日経平均 大引け| 反落、欧米株安を受け利益確定の売りが優勢 (5月10日)

日経平均株価
始値 29189.41
高値 29195.16(09:00)
安値 29070.11(12:58)
大引け 29122.18(前日比 -120.64 、 -0.41% )

売買高 13億1532万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆1877億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は反落、米CPI発表前で利食い優勢
2.前日の欧米株安受け、センチメントが弱気に傾く
3.相次ぐ国主力企業の場中決算は明暗分ける展開に
4.7割超の銘柄が値を下げる、売買代金は高水準維持
5.個別物色意欲は旺盛、日経平均の下げも限定的に

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比56ドル安と続落した。米債務上限問題や米消費者物価指数(CPI)の発表を控え模様眺めムードが強かった。

東京市場では、前日の欧米株安を受け、目先利益確定の売りで軟調な地合いとなった。ただ、日経平均株価は下値抵抗力も発揮し、下げ幅は限定的だった。

10日の東京市場は、終始軟調な展開を強いられた。前日の欧州株が総じて安かったほか、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落し、投資家のセンチメントが弱気に傾いた。日本時間今晩に4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、買いポジションを高めにくく、日経平均は前日に1年4ヵ月ぶりの高値圏に浮上していたこともあり、目先利食い急ぎの動きを誘発する形となった。国内主力企業の決算が取引時間中に相次いで発表されたが、その内容は好悪入り交じり株価も明暗を分けている。プライム市場全体の73%の銘柄が値を下げる売り圧力の強い地合いとなったが、決算発表を絡めた個別株物色意欲は旺盛だった。売買代金は3兆2000億円弱と前日に続き高水準だった。

個別では、レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>など半導体主力株が冴えず、ソニーグループ<6758>、ダイキン工業<6367>、キーエンス<6861>なども軟調。売買代金でトップとなった日本製鉄<5401>は急落。伊藤忠商事<8001>、住友商事<8053>なども安い。レノバ<9519>が急落、大平洋金属<5541>、NTN<6472>なども大幅安。三菱自動車工業<7211>も商い高水準で大きく下値を試す展開に。
半面、三菱商事<8058>が出来高を膨らませ大幅上昇したほか、トヨタ自動車<7203>がしっかり。ソフトバンクグループ<9984>も頑強。ローム<6963>が高く、ニトリホールディングス<9843>も物色人気となった。三菱重工業<7011>も高い。山田コンサルティンググループ<4792>はストップ高で値上がり率トップとなり、矢作建設工業<1870>も値幅制限いっぱいに買われた。このほか世紀東急工業<1898>が値を飛ばした。丸井グループ<8252>が大幅高、日本冶金工業<5480>も大きく上値を追った。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、丸井G <8252>、横河電 <6841>、三菱商 <8058>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約55円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、第一三共 <4568>、ダイキン <6367>、塩野義 <4507>、太陽誘電 <6976>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約76円。

東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)倉庫運輸関連、(3)銀行業、(4)ガラス土石製品、(5)建設業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)医薬品、(3)食料品、(4)水産・農林業、(5)ゴム製品。

■個別材料株

△矢作建 <1870> [東証P]
24年3月期は32%営業増益で17円増配を予定。
△テクマト <3762> [東証P]
今期連続最高益の見通しを評価。
△IPS <4335> [東証S]
記念優待を含む株主優待制度導入を発表。
△トゥルーD <4416> [東証G]
ユーチューブ広告の効果検証に向けた新サービスを提供開始。
△JMDC <4483> [東証P]
24年3月期は営業利益28%増を見込む。
△山田コンサル <4792> [東証P]
今期営業2割増益で過去最高更新し大幅増配へ。
△冶金工 <5480> [東証P]
上限4.5%の自社株買いとPBR1倍超への姿勢評価。
△オーナンバ <5816> [東証S]
1-3月期(1Q)経常は78%増益で着地。
△シグマクシス <6088> [東証P]
今期経常は18%増で3期連続最高益。
△丸井G <8252> [東証P]
上限11.62%の自社株買いと今期は42円増配へ。

▼インタスペス <2122> [東証S]
上期経常が13%減益で着地・1-3月期も26%減益。
▼NTN <6472> [東証P]
23年3月期営業利益は計画下回る。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)山田コンサル <4792>、(2)矢作建 <1870>、(3)丸井G <8252>、(4)世紀東急 <1898>、(5)トーモク <3946>、(6)冶金工 <5480>、(7)テクマト <3762>、(8)JMDC <4483>、(9)スクロール <8005>、(10)ラウンドワン <4680>。
値下がり率上位10傑は(1)レノバ <9519>、(2)メディシス <4350>、(3)大平金 <5541>、(4)BEENOS <3328>、(5)NTN <6472>、(6)三菱自 <7211>、(7)ユーシン精機 <6482>、(8)セイコーG <8050>、(9)理想科学 <6413>、(10)日本製鉄 <5401>。

【大引け】

日経平均は前日比120.64円(0.41%)安の2万9122.18円。TOPIXは前日比11.64(0.55%)安の2085.91。出来高は概算で13億1532万株。東証プライムの値上がり銘柄数は436、値下がり銘柄数は1341となった。東証マザーズ指数は752.42ポイント(8.22ポイント安)。

[2023年5月10日]