8日の株式相場見通し=強弱観対立、2万9000円近辺のもみ合いか

8日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均は2万9000円近辺で一進一退の展開か。大型連休中で東京市場が休場となっている間に米国株市場はハイボラティリティな相場が続き、NYダウは2日から4日までの3営業日で900ドルを超える急落に見舞われた。地銀破綻が相次ぐなか金融不安が再燃しリスク回避の売りを誘発する格好となった。しかし、前週末5日は550ドル近い急反発をみせたことで、投資家の過度な不安心理は和らいだ。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は同日に270ポイント弱の大幅高をみせ、NYダウの上昇率を上回っている。もっとも、注目されたFOMCでは年内の利下げに否定的な見解が示されたことで、楽観的なムードは後退している。東京市場でも2万9000円台では上値を買う動きは限定的となりそうだ。国内企業の決算発表が本格化するなか、今週10日には4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることも、主力株を中心に手控え感を助長する可能性がある。

5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比546ドル64セント高の3万3674ドル38セントと5日ぶり急反発。ナスダック総合株価指数は同269.01ポイント高の1万2235.41だった。

日程面では、きょうから政府が新型コロナウイルスの感染症法上の分類を「5類」に引き下げる。