株価指数先物【引け後コメント】 買い一巡後はこう着ながら、2万9000円近辺では底堅さが見られる

大阪6月限
日経225先物 29130 -30 (-0.10%)
TOPIX先物 2076.5 -4.5 (-0.21%)

日経225先物(6月限)は前日比30円安の2万9130円で取引を終了。寄り付きは2万9270円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万9330円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。その後に付けた2万9290円を高値に利食い優勢となり、前場終盤にかけて一時2万9080円まで売られた。後場に入り断続的なショートカバーにより2万9210円まで切り返す場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、小幅ながらマイナス圏で取引を終えた。

東証プライムの売買高は10億3952万株、売買代金が3兆円を下回る薄商いのなか、騰落銘柄は値下がり数が6割超を占めた。連休の谷間であり、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、買い一巡後は模様眺めムードとなった。ただし、アドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角には買い戻しが見られており、指数を下支えする格好だった。

日経225先物はボリンジャーバンドの+2σを上回ったことで、過熱感が警戒された面もありそうだ。ロングの動きが限られたことから、ショートポジションをヘッジする動きも限定的だった。+2σは2万9270円、+1σは2万8810円辺りに切り上がってきており、同レンジでの推移が意識されやすい。

明日の祝日取引はFOMCの結果待ちのなかで方向感は出にくいと考えられるが、まずは節目の2万9000円をキープできるかが注目される。米国の時間外ではNXPセミコンダクターズ<NXPI>が、予想を上回る決算内容が材料視され4%超の上昇を見せたこともあり、ハイテクセクターが底堅く推移するようだと、支援材料になりそうである。

NT倍率は先物中心限月で14.02倍だった。14.01倍辺りで推移する25日移動平均線を上回って始まり、一時14.07倍まで切り上がる場面が見られた。ただし、足もとでは25日線を挟んだ13.96倍~14.07倍処のレンジで推移しているため、NTスプレッド狙いの動きは限られそうだ。

手口面では、日経225先物は野村が1150枚、ABNアムロが440枚、大和が380枚、UBSが350枚程度の売り越しに対して、ソジェンが640枚、BofAが520枚、バークレイズが410枚、JPモルガンが380枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが840枚、三菱UFJが710枚、ソジェンが530枚、大和が360枚程度の売り越しに対して、バークレイズが1130枚、BofAが930枚、SMBC日興が760枚、みずほが250枚程度の買い越しだった。