<マ-ケット日報> 2025年3月5日

5日の市場は日経平均が反発。終値は前日比87円高の3万7418円だった。前日の米国株は下落したがハイテク株の下げが軽微だったことから小口買いが先行した。昨日に一時1000円近く下げるなど先物主導で下げ過ぎた面もプラスに働いたようだ。米国がカナダ、メキシコへ発動した関税に一部軽減措置を講じる可能性と報じられたことも追い風に。注目のトランプ大統領の施政方針演説で日本に言及する場面が少なかったことも目先的な安心材料となっている。

昨日の米国市場はトランプ政権の関税発動を嫌気してダウ平均は続落した。カナダ、メキシコへの25%関税発動、中国への追加10%関税発動、対ロシアへの融和姿勢などトランプ政権の不測の動きが続き警戒売りが広がった。米国内でも主力小売企業の決算が期待値に届かないなど消費に不安な面が表れている。長期金利は低めとなっており下値には買いが入ってくるが、関税などの影響を見極めたいとする雰囲気がこの日は勝ったようである。

さて、東京市場は昨日に一時下げ過ぎた反動もあって本日はリバウンドの動き。トランプ大統領の不規則発言でアク抜け感は得られないが、バリュー面で見た日本株の割安感から実需売りはほとんど出ておらず、下値を固める動きに移行しつつある。チャート面では2月28日と3月4日の2本のローソク足が長い下ヒゲを引いたことで、3万6800円が短期的な底値となっているようだ。(ストック・データバンク 編集部)