株価指数先物【引け後】 引き続き200日線水準では底堅さが意識される

大阪3月限
日経225先物 38790 +80 (+0.20%)
TOPIX先物 2735.0 -1.5 (-0.05%)

日経225先物(3月限)は前日比80円高の3万8790円で取引を終了。寄り付きは3万8540円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8555円)にサヤ寄せする形で、売りが先行して始まった。若干のリバウンドをみせた後はショート優勢となり、前場中盤にかけて3万8450円まで下げ幅を広げた。

ただし、為替市場で朝方の1ドル=149円台半ばから150円台半ばへと円が下落するなか、ショートカバーとみられる動きが強まった。前場終盤にかけて一時3万8810円まで買われ、プラス圏を回復した。買い一巡後は軟化し、前場中盤には3万8600円とマイナスに転じる場面もみられたが、終盤にショートカバーとみられる動きが優勢となり、プラス圏を回復して終えた。

日銀の植田和男総裁が衆院予算委員会において「引き続き緩和的な環境を維持して、経済活動をサポートする」と発言。これを受けて国内長期金利の上昇が一服し、円の下落につながった。この発言がトリガーとなる形で先物市場ではショートカバーを強める形となった。もっとも、一時3万8810円まで買われたが、前日に460円安と大きく下げた反動としては神経質さがうかがえた。

とはいえ、後場中盤にかけて軟化する局面では200日移動平均線(3万8560円)が支持線として意識されており、終盤にかけては3連休を控えていることもあってカバーに向かわせたようである。2月以降は200日線を割り込む局面では底堅さがみられていたこともあり、売り込みにくい面もあっただろう。

また、明確な底打ちは確認できていないものの、ナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(3万8350円)水準まで調整したことで、リバウンド狙いのタイミングでもあったと考えられる。ただし、足もとでは+1σと-2σ辺りでの推移のため、25日線から+1σに接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。

引き続き為替動向に反応しやすいほか、トランプ政権の関税政策の影響を受けやすい。加えて来週はエヌビディア<NVDA>の決算も控えており、ポジションを傾けにくいなか、短期的な売買に振らされる需給状況になりそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.18倍に上昇した。一時14.10倍に低下する場面もみられたが、足もとでのレンジ下限に到達するなか、NTショートを巻き戻す動きに向かわせたようだ。200日線が14.22倍辺りで推移しており、同水準までの戻りは意識されやすいだろう。

手口面(3月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5012枚、ソシエテジェネラル証券が1万3202枚、サスケハナ・ホンコンが4118枚、SBI証券が1765枚、ゴールドマン証券が1687枚、バークレイズ証券が1618枚、モルガンMUFG証券が1327枚、日産証券が1241枚、楽天証券が1026枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券1万7462枚、ソシエテジェネラル証券が1万3042枚、バークレイズ証券が6530枚、JPモルガン証券が4047枚、モルガンMUFG証券が2682枚、ゴールドマン証券が2326枚、野村証券が2167枚、ビーオブエー証券が1220枚、HSBC証券が1104枚、UBS証券が1013枚だった。