日経225先物は11時30分時点、前日比20円高の3万8730円(+0.05%)前後で推移。寄り付きは3万8540円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8555円)にサヤ寄せする形で、売りが先行して始まった。若干のリバウンドをみせた後はショート優勢のなか、中盤にかけて3万8450円まで下げ幅を広げた。ただし、為替市場では円相場が朝方の1ドル=149円台半ばから150円台半ばへと円が下落するなか、ショートカバーとみられる動きが強まった。終盤にかけて一時3万8810円まで買われており、プラス圏を回復した。
衆院委員会に出席している植田日銀総裁による「引き続き緩和的な環境を維持して、経済活動をサポートする」との発言が伝わった。これが円の下落につながり、トリガーとなる形で先物市場ではショートカバーを強める形となった。日経225先物は200日移動平均線(3万8560円)水準から始まり、同線を割り込む場面もみられたが、その後の切り返しでチャート上(ナイトセッションを含む)では長い下ヒゲを残す形状となった。円相場が1ドル=150円台後半に振れてきていることもあり、ショートは仕掛けづらくなった。改めて前日の大幅な下落に対する自律反発狙いのロングが期待されよう。
NT倍率は先物中心限月で14.15倍に上昇した。前日同様、14.11倍〜14.16倍での推移をみせており、スプレッドは狙いにくいところである。ただし、自律反発を強めてくるようだと、相対的に日経平均型優位の展開になりそうであり、ややNTロングを意識しておきたい。