【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり反落、追加利上げを警戒し売り優勢 (2月19日)

日経平均株価
始値 39230.62
高値 39298.05(10:00)
安値 38994.70(10:33)
大引け 39164.61(前日比 -105.79 、 -0.27% )

売買高 18億6848万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆5866億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は3日ぶり反落、欧州株高に追随できず
2.朝方は強弱観対立も、買い続かず下値探る展開に
3.日銀メンバーのタカ派的発言で利上げ前倒し警戒
4.「トランプ関税」に対する懸念も買い手控え要因
5.値下がり銘柄が6割を占め、売買代金はやや増勢に

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前週末比10ドル高と小幅に反発した。米ロ高官レベルの協議を開催したことを受け地政学的リスクの緩和期待から買いが優勢となった。

東京市場では、日経平均株価が狭いレンジでの往来となったが、朝高後に値を消す展開となり、その後は前日終値を下回る水準でもみ合った。

19日の東京市場は、朝方は強弱観対立のなかやや買いが先行して始まったが続かなかった。前日の欧州株市場は最高値圏で強さを発揮したほか、米国株市場でもS&P500指数が最高値を更新するなど、頑強な値動きだった。ただ、東京市場では前場取引時間中に日銀の高田審議委員のタカ派的発言が伝わると、追加利上げへの警戒感から売りが優勢となった。トランプ米大統領が現地時間18日に4月初旬にも詳細の発表が予定される輸入自動車への追加関税について言及、税率が25%程度になるとの見方を示したことも、自動車株などを中心に買い手控えムードを助長した。ただ、下値を大きく売り込む動きとはならなかった。値下がり銘柄数は1000近くに及びプライム市場全体の6割を占めた。売買代金は4兆5000億円台で今一つ盛り上がりを欠いたものの、今週に入ってからは最も膨らんだ。

個別では、売買代金上位のIHI<7013>が売られ、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。サンリオ<8136>も大きく水準を切り下げた。トヨタ自動車<7203>も冴えず、キーエンス<6861>も下値を探った。富士フイルムホールディングス<4901>も安い。GMOインターネット<4784>は大きく利食われたほか、シンフォニア テクノロジー<6507>も大幅安。M&A総研ホールディングス<9552>、円谷フィールズホールディングス<2767>などの下げも目立つ。
半面、東京エレクトロン<8035>が高く、アドバンテスト<6857>も頑強な値動きとなった。三井住友フィナンシャルグループ<8316>も堅調。資生堂<4911>は後場に入り急伸をみせた。任天堂<7974>が終始買い優勢だったほか、キオクシアホールディングス<285A>も値を上げた。サンウェルズ<9229>がストップ高に買われ、ギフティ<4449>も急騰。NJS<2325>が物色人気となり、サンケン電気<6707>、楽天グループ<4755>なども値を飛ばしている。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、任天堂 <7974>、資生堂 <4911>、スクリン <7735>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約143円。うち87円は東エレク1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、テルモ <4543>、富士フイルム <4901>、KDDI <9433>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約173円。うち93円はファストリ1銘柄によるもの。

東証33業種のうち上昇は16業種。上昇率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)金属製品、(3)その他製品、(4)ガラス土石製品、(5)証券商品先物。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)医薬品、(3)卸売業、(4)輸送用機器、(5)保険業。

■個別材料株

△サッポロHD <2501> [東証P]
投資ファンドの3Dが公開書簡で資本規律の不備に再懸念表明。
△東洋水 <2875> [東証P]
NHGGPによる発行済み17%の自社株買い要求。
△ジェネパ <3195> [東証G]
カポック繊維と充填材の製造で特許取得。
△免疫生物研 <4570> [東証G]
主力製品の治験採用で25年3月期営業利益予想を上方修正。
△太陽HD <4626> [東証P]
オアシスの大量保有で思惑買い。
△川崎地質 <4673> [東証S]
路面陥没を未然に防ぐ地中レーダーの探査深度向上への取り組み発表。
△日ヒュム <5262> [東証P]
大規模な下水道の老朽化問題で関連有力株として上げ足強める。
△フェニクスB <6190> [東証G]
「人工三次元肝臓組織」の試供でTOPPAN <7911> と業務提携。
△ニデック <6594> [東証P]
米スーパーマイクロ<SMCI>の急騰にツレ高の動き。
△アライドHD <6835> [東証S]
メルコ社長の大量保有を思惑視。

▼データセク <3905> [東証G]
第三者割当で新株予約権4万4000個を発行。
▼DWTI <4576> [東証G]
発行可能株式総数を引き上げへ。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)サンウェルズ <9229>、(2)ギフティ <4449>、(3)資生堂 <4911>、(4)サンケン <6707>、(5)NJS <2325>、(6)東邦鉛 <5707>、(7)コクサイエレ <6525>、(8)日ヒュム <5262>、(9)楽天グループ <4755>、(10)ミガロHD <5535>。
値下がり率上位10傑は(1)GMOインタ <4784>、(2)シンフォニア <6507>、(3)オプティム <3694>、(4)M&A総研 <9552>、(5)円谷フィHD <2767>、(6)瑞光 <6279>、(7)オークネット <3964>、(8)JCRファ <4552>、(9)Jディスプレ <6740>、(10)デジハHD <3676>。

【大引け】

日経平均は前日比105.79円(0.27%)安の3万9164.61円。TOPIXは前日比8.26(0.30%)安の2767.25。出来高は概算で18億6848万株。東証プライムの値上がり銘柄数は596、値下がり銘柄数は994となった。東証グロース250指数は685.12ポイント(1.92ポイント安)。

[2025年2月19日]