株価指数先物【寄り前】 25日線水準では押し目狙いのロング対応(訂正)

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39290 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2781.5 +5.0 (+0.18%)
シカゴ日経平均先物 39300 +10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

18日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米政権による関税引き上げの影響が警戒されるほか、前日のFRB高官らの発言で利下げが遠のくとの見方が根強いなか、一進一退の展開が続いた。米国とロシアの高官がサウジアラビアの首都リヤドで会談し、ウクライナでの戦闘の終結に向けて協議した。戦争終結への期待が支えとなった面がある。そのなかで、インテル<INTC>が16%超上昇したほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やアプライドマテリアルズ<AMA>などの半導体株が買われ、ナスダック指数は4日続伸、S&P500指数は1月23日以来の最高値を更新した。

NYダウ構成銘柄では、ナイキ<NKE>、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>、ハネウェル・インターナショナル<HON>、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>が買われた。一方で、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>やホーム・デポ<HD>、マクドナルド<MCD>、シャーウィンウィリアムズ<SHW>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が下げた。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比10円高の3万9300円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万9330円で始まり、直後につけた3万9350円を高値に軟化し、3万9200円〜3万9300円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に一時3万9160円まで売られる場面もみられた。終盤にかけてショートカバーとみられる動きにより持ち直し、3万9290円と日中比変わらずでナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。米国では半導体株の一角が買われたが、大幅高となったインテルについては、ブロードコム<AVGO>が同社の半導体設計事業などの買収を検討していると伝わったことが材料視されており、個別要因である。一時3%を超す上昇をみせたエヌビディア<NVDA>はその後上げ幅を縮めており、半導体株上昇のインパクトは限られそうだ。

また、ウクライナ停戦についても米ロ首脳会談の日程は決まっていない。ロシアは米国との協議を控えるなかでも、前日17日にウクライナに大規模なドローン攻撃を行っており、期待感は高まりにくいだろう。

日経225先物は一時3万9160円まで下げたが、引き続き25日移動平均線(3万9120円)、75日線(3万9080円)が支持線として意識されやすい。同線に接近する局面では、押し目狙いのロング対応となろう。上値はボリンジャーバンドの+1σ(3万9540円)が抵抗線として意識される。同バンド接近では戻り待ち狙いのショートが警戒されそうだ。

ただし、25日線が上向きに転じてきたことで、バンドも上昇しつつある。徐々に下値を切り上げる形でのリバウンドをみせてくる可能性もあるため、ややロング優勢の展開が期待される。そのため、オプション権利行使価格の3万9125円から3万9375円のレンジを想定しつつ、+1σ突破を試す展開から3万9625円までのレンジ切り上がりもみておきたい。

17日の米VIX指数は15.35(17日は15.37)に低下した。一時16.03に上昇する場面もみられたが、25日線(15.98)、75日線(16.11)、200日線(16.30)が抵抗線として意識されていた。引き続きボトム圏での推移であり、リスク選好に向かわせよう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.15倍と横ばいだった。一時14.12倍に低下する場面もみられたが、直近のボトム水準に接近したこともあり、NTショートを巻き戻す動きも入ったようだ。米ハイテク株上昇のインパクトは限られそうだが、ややNTロングでのスプレッド狙いを想定しておきたい。