日経225先物 39110 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2760.5 +7.0 (+0.25%)
シカゴ日経平均先物 39100 -10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
14日の米国市場はNYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。1月の米小売売上高は前月比0.9%減となり、市場予想以上に減少した。結果を受けて米長期金利は低下し、為替市場では一時1ドル=152円台前半までドルが売られるなか、景気敏感株や消費関連株などが売られた。
ただし、トランプ大統領は前日に貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」の導入を指示する覚書に署名したが、関税の即時発動が見送られたほか、国ごとに調査したうえで個別の対応を取るとしており、貿易摩擦への過度な懸念が後退したことが支えとなった。
NYダウ構成銘柄では、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、トラベラーズ<TRV>、メルク<MRK>、アムジェン<AMGN>が下落。半面、エヌビディア<NVDA>やシスコシステムズ<CSCO>、アップル<AAPL>、IBM<IBM>が買われた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、電気通信サービスが上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジー、保険が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比10円安の3万9100円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比50円高の3万9160円で始まり、3万9230円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は3万9110円〜3万9230円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下抜けて一時3万8990円まで売られた。終盤にかけて持ち直し、日中比変わらずでナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションで一時節目の3万9000円を割り込む場面もみられたが、25日移動平均線(3万9090円)、75日線(3万9060円)を上回って終えており、両線での攻防が意識される。底堅さがみられる局面ではボリンジャーバンドの+1σ(3万9520円)とのレンジでの推移になりそうだ。
3万9000円辺りを下回ってくるようだと、-1σ(3万8660円)のほか、200日線(3万8520円)が射程に入ってくる。-1σと+1σとのレンジにより、オプション権利行使価格の3万8500円から3万9500円での推移が想定されよう。まずは25日、75日線水準での底堅さを見極めたいところである。17日の米国はプレジデンツデーで祝日となるため、海外勢のフローは限られ、短期的にショートが入りやすいだろう。
ただし、トランプ政権の「相互関税」については、詳細が明らかになるまではショートも仕掛けづらくさせる。積極的にポジションを傾けてくる動きにはならず、思惑的な売買が先行するなかでクローズの動きも早いだろう。そのため、3万9000円割れの局面では、押し目狙いのロング対応となりそうだ。
14日の米VIX指数は14.77(13日は15.10)に低下し、1月24日以来の15.00割れとなった。先週は25日線(16.27)、200日線(16.27)、75日線(16.30)での攻防が継続し、12日には一時17.18まで上昇する場面もあったが、その後は各移動平均線が抵抗線として機能しており、リスク選好に向かわせよう。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に低下した。週半ばには14.29倍まで上昇する場面もみられたが、同水準に位置する25日線(14.28倍)に上値を抑えられる形となり、週末には再び200日線(14.22倍)を割り込んでいる。ただし、週末要因に伴うリバランスの動きと考えられる。米国ではエヌビディアなどハイテク株が買われており、200日線での底堅さがみられてくると、NTロングに向かわせる可能性はありそうだ。