株価指数先物【寄り前】 日米首脳会談への思惑からショートカバーを誘う

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38970 -120 (-0.30%)
TOPIX先物 2750.5 -6.0 (-0.21%)
シカゴ日経平均先物 38970 -120
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

6日の米国市場はNYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。NYダウは買い先行で始まり、昨年12月につけた最高値に迫る場面もみられたが、その後は一転して利益確定の売りが優勢となった。7日には米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースを見極める上で重要な1月の米雇用統計の発表を控えていることも、様子見姿勢に向かわせた。また、決算発表が本格化するなか、ハネウェル・インターナショナル<HON>が決算を受けて5%超の下落となり、NYダウの重荷となった。

NYダウ構成銘柄ではハネウェルのほか、セールスフォース<CRM>、アムジェン<AMGN>、IBM<IBM>、ナイキ<NKE>が売られた。半面、エヌビディア<NVDA>が3日続伸となったほか、キャタピラー<CAT>、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>、ボーイング<BA>が上昇。

なお、取引終了後に2024年10〜12月期決算を発表したアマゾン・ドット・コム<AMZN>は、予想を上回ったものの、1〜3月期の売上高見通しが予想に届かず、時間外取引では下落して推移している。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比120円安の3万8970円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比20円安の3万9070円始まり、一時3万9160円まで買われた。買い一巡後は軟化し、3万9000円〜3万9100円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを下抜け、一時3万8830円まで売られる場面もみられた。引け間際に下げ幅を縮め、3万8970円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時3万9160円まで買われ、25日移動平均線(3万9230円)に接近する場面もみられたが、抵抗線として意識される形だった。その後の調整で75日線(3万9020円)をキープできなかったことから、持ち高調整に伴うロング解消に向かわせたようである。

ただし、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8720円)に接近する局面では底堅さも意識されており、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格である3万8750円から3万9250円でのレンジを想定する。

昨夕決算を発表した東京エレクトロン<8035>[東証P]は、サプライズはないがADR(米預託証券)で小幅に上昇したことは安心感につながる。また、米国ではエヌビディアが3日続伸でリバウンド基調をみせてきており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。

そのほか、石破茂首相は8日未明にワシントンでトランプ米大統領と首脳会談に臨む。信頼関係の構築を最優先課題に据えていると伝えられるなか、良好な関係をアピールすることができればマーケットにはプラスに作用するだろう。

そのため、ショートポジションを圧縮する動きが入りやすいと考えられ、下値の堅さが意識されそうだ。日経225先物は-1σに接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。3万9000円辺りでの底堅さがみられるようだと、25日線突破を想定したロングが強まる展開もありそうだ。

6日の米VIX指数は15.50(5日は15.77)に低下した。一時16.15まで上昇する場面もみられたが、200日線(16.22)が抵抗線として機能する形だった。トランプ政権による関税政策などの不透明要因はあるものの、週初の急伸からの調整が進んでいることで、リスク選好に向かわせそうである。

昨日NT倍率は先物中心限月で14.18倍に上昇した。一時14.11倍まで下げる場面もみられたが、後場に入りNTショートを巻き戻す動きとなったようである。200日線(14.22倍)が抵抗線として機能しているため、同線を突破してくるようだとリバランスの動きが強まる可能性はある。まずは明確に上抜けてくるかを見極めたいところである。