日経225先物 38960 +220 (+0.56%)
TOPIX先物 2755.0 +14.5 (+0.52%)
シカゴ日経平均先物 38955 +215
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
5日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。1月のISM非製造業景況感指数は52.8と前月(54.0)から低下し、市場の予想も下回った。新規受注は昨年6月以来の低水準となり、米経済の減速を示す内容として米長期金利が低下したことが株式の買いにつながった。また、1月のADP雇用統計で非農業部門の雇用者数が予想を上回る伸びとなったことも材料視された。
もっとも、NYダウは下落幅が一時200ドルを超える場面もあった。決算発表が本格化するなか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>は、データセンター部門の売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気され6%超下落。2024年10-12月期決算で売上高が予想を下回ったアルファベット<GOOG>も7%近く下落した。一方で、予想を上回る決算を発表したアムジェン<AMGN>が6%超上昇し、指数を押し上げた。
NYダウ構成銘柄では、エヌビディア<NVDA>、ボーイング<BA>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>、セールスフォース<CRM>が買われた。半面、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ナイキ<NKE>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、メルク<MRK>が軟調。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比215円高の3万8955円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比30円高の3万8770円始まり、その後は軟化し3万8640円と下落に転じる場面もみられた。売り一巡後はリバウンドを継続し、米国市場の取引開始直前に3万8880円まで買われた後に急落し、一時3万8570円まで売られた。ただし、終盤にかけて再びリバウンドが強まり、3万8960円とナイトセッションの高値で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで3万8570円まで売られたが、200日移動平均線(3万8490円)が支持線として意識される形から切り返した。ただし、75日線(3万9020円)が抵抗となりそうであり、まずは同線を突破してくるかを見極めたいところだろう。75日線をクリアしてくるようだと、25日線(3万9280円)が射程に入ってくる。
また、ボリンジャーバンドの-1σが3万8730円辺りで推移しており、同水準での底堅さがみられるようだと、ややロング優勢の流れになろう。そのため、オプション権利行使価格の3万9000円を中心とした上下の権利行使価格である3万8750円から3万9250円のレンジを想定する。-1σを割り込み、200日線に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。
5日の米VIX指数は15.77(4日は17.21)に低下した。一時17.75まで上昇する場面もみられたが、その後の下げにより25日線(16.81)、75日線(16.65)、200日線(16.22)を下回ってきた。米中貿易摩擦の悪化懸念から楽観視はできないものの、各支持線を割り込んできたことで、リスク選好に向かわせそうである。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.13倍に低下した。14.19倍と上昇して始まったが、その後は一時14.11倍まで下げる場面もみられた。抵抗線として意識されている200日線(14.22倍)から放れつつあり、方向性としては昨年9月以来の14.00倍割れの可能性もありそうだ。ただし、円相場が1ドル=152円半ばで推移しており、輸出関連株への物色を手掛けづらくさせる。半面、エヌビディアは5%を超える上昇だったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるため、ややNTショートを巻き戻す動きがありそうだ。