ISM製造業景況指数が50を回復 拡大領域は22年10月以来

*ISM製造業景気指数(1月)00:00
結果 50.9
予想 49.9 前回 49.2(49.3から修正)
新規受注 55.1(52.1)
生産 52.5(49.9)
雇用 50.3(45.4)
入荷遅延 50.9(50.1)
在庫 45.9(48.4)
仕入価格 54.9(52.5)
輸出 52.4(50.0)
()は前回

この日発表の1月のISM製造業景気指数は50.9と予想を上回り。2022年10月以来の50超えとなり、拡大領域を回復した。新規受注が加速したほか、生産も拡大圏に転じた。

新規受注は55.1と5カ月連続の上昇となり、22年5月以来の高水準となった。需要が回復し、製造業者が生産を加速させていることを示している。生産指数も52.5と昨年3月以来の高水準となり、拡大圏に転じた。雇用指数も50.3と僅かながら拡大圏に浮上。雇用が活動の拡大を示すのは昨年5月以来。

今回の調査は、製造業者の楽観度合いが徐々に強まっていることを示唆。ただ一方で、関税の脅威や米国外の経済低迷、ドル高により、トランプ政権が掲げる規制緩和や企業寄りの財政政策に対する熱意が冷める恐れもある。

調査は、トランプ大統領がカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を賦課すると発表する前に実施。関税が実際に発動されれば、米生産者のサプライチェーンが混乱する恐れがある。

ISM製造業調査委員会のフィオレ会長は「製造業の拡大という観点から見れば、われわれが前進を続ける上で関税が助けになるとは思わない」と述べた。

ただ、仕入れ価格は昨年5月以来の高水準となり、在庫指数は低下し、活動縮小のペース加速が示されている。