・ | 普通株式型 |
・ | 目標募集額:990万円、上限募集額:9900万円 |
・ | 事業会社/CVC出資実績あり |
・ | エンジェル出資実績あり |
・ | エンジェル税制あり(優遇措置B) |
・ | 株主優待あり:「KIBOTCHA」宿泊割引券施設招待券 |
・ | みなし時価総額:3億9450万円 |
・ | 類似上場企業:トヨクモ <4058> [東証G]、ブルーイノベーション <5597> [東証G]、バルニバービ <3418> [東証G]、雨風太陽 <5616> [東証G]、ホープ <6195> [東証G]、フューチャーリンクネットワーク <9241> [東証G] |
※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算
東日本大震災で「防災教育」の必要性を実感
(出典:FUNDINNO)
貴凛庁の三井紀代子代表は航空自衛隊を経て、23歳で起業。携帯電話販売の代理店事業として1000人規模・年商数百億円の会社へ成長させ、M&Aにより売却後、広告会社を経営していた際に東日本大震災が発生、「子どもたちの傷ついた心を取り戻すサポートがしたい」と考えるようになったそうです。
自衛隊時代の仲間と避難所で活動中、「災害時に被害を最小限に抑えるためには、普段からの防災教育が不可欠」と実感し、防災体験型施設「KIBOTCHA」を立ち上げ、同社を設立しています。
同社は、東日本大震災で被災した旧野蒜(のびる)小学校(東松島市)の再生を目指して、防災体験型施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」を運営しています。同施設は、平常時は体験型の防災教育エデュテイメント施設、緊急時には1万人規模を受け入れ可能な避難所となる「新しい防災拠点」を目指しています。
防災をテーマにしたプレイルームやバーベキュー場、宿泊施設などがあり、これまでに約17万人が来場。防災教育としてサバイバルキャンプやワークショップを実施し、企業研修の場としても展開しており、累計419社が利用しています。
「東北大学との連携やまちづくりの専門家の参画も得て、弊社は単なる防災施設を超えた『スマートエコビレッジ』の実現を目指しています。更地を活用することで、既存の構造に制約されることなく、最新の技術を取り入れた大規模な設計が可能になる点が、被災地にエコビレッジを設立する特徴です」(同社)
同社は「成長のための課題」「解決方法」として以下を挙げています。
【成長のための課題】
・マーケティング活動の本格化
・オフシーズンにおける稼働率の向上と新規事業プログラムの安定的な収益化
・エコビレッジ構想の実現に向けた体制強化
【解決方法】
・広告の本格的展開と営業代行活用による新規企業開拓の加速
・企業研修参加者の企業リピートと個人リピーター化の促進による収益安定化
・多様な資金調達手段の活用と専門家ネットワークの拡大による運営体制の強化
実践的な防災訓練や地域連携を推進
(出典:FUNDINNO)
日本では毎年のように自然災害が発生し、多くの人が避難所での生活を経験している一方、避難所の多くは体育館や公民館などの既存施設を転用したもので、プライバシーや食事・水の供給、衛生面での課題があると同社は考えています。
「子どもの心身への影響は深刻な課題で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や情緒不安定、睡眠障害などに悩まされる人が多いです。避難所運営の経験やノウハウが不足しており、長期化する避難所生活への対応も追いついていません」(同社)
東日本大震災以降、防災教育の重要性が認識されるようになったものの、発災時に起きたことの伝達にとどまり、実践的な避難訓練や災害時の行動を体験的に学ぶ機会は限られているといい、災害時に適切な対応を取れず、パニックに陥る懸念があるそうです。
「弊社は一人一人の防災知識にとどまらず、実践的な防災訓練や地域連携を重視し、街全体を取り込む『スマートエコビレッジ構想』によって、より強靭な社会の実現を目指します」(同社)
市場の魅力・事業内容・特徴・ビジネスモデル
(出典:FUNDINNO)
同社は東松島市と防災協定を結び、自治体と民間が一体となった防災教育の拠点として「KIBOTCHA」を運営しています。
行政からは、野蒜駅付近の観光物産交流センターの指定管理を受託しているほか、心の復興補助金の交付、イベント共催や広報支援など多面的なサポートを受けており、「こうした官民連携による運営モデルは今後、全国展開を進める上での重要な実績になると考えています」(同社)。
また、企業のBCP策定(事業継続計画)が求められる中、防災研修への需要も今後拡大していくと同社は見ています。
令和3年時点で活用が決まっていない廃校は全国で1424校あるといい、「廃校の利活用は地方創生の観点からも注目を集めています。『KIBOTCHA』のような防災教育と地域活性化を組み合わせた再生モデルは今後も一層、必要性が高まっていくものと考えています」(同社)。
(出典:FUNDINNO)
2018年にオープンした「KIBOTCHA」は「希望」と「防災」、「未来(フューチャー)」を組み合わせた造語です。遊びながら防災を学べるエデュテイメント施設として、緊急時には1万人を受け入れ可能な避難所となる新しい形の防災拠点の構築を目指しています。
(1)日帰り体験
防災をテーマにしたプレイルームや謎解きゲーム、地元食材を活用したレストラン、バーベキューやワークショップなど家族で楽しめる体験を提供している。
(2)宿泊施設
2〜8人部屋まで多様な宿泊スペースがあるほか、グランピング施設では、自然との調和も体験可能。広々とした大浴場も好評。
(3)教育研修
資料室での震災学習や語り部による体験談、緊急時に役立つ担架作り、ロープワークなどの体験学習を実施。個人だけでなく、ESG視点を含む企業向けにも研修を行う。
(4)ビジョンシェアリング
「なないろの芸術祭」「牡蠣祭り」など地域性や特産を生かしたイベントが好評。地域コミュニティの活性化にも貢献している。
(出典:FUNDINNO)
(出典:FUNDINNO)
平常時は防災教育施設として、緊急時には避難所として機能する二面性が「KIBOTCHA」の特徴です。「エネルギーの自給自足を目指した設備、インスタントハウスなど即時に活用できる避難施設を備え、水や食料の備蓄システムとしても機能していくことを目指しています」(同社)。
今後は「スマートエコビレッジ構想」の実現に向け、アクアポニックス(魚の養殖と野菜の水耕栽培を組み合わせた食料生産技術)やバイオマス発電、オーガニック栽培など14の重要プロジェクトを計画。「これらの取り組みを通じて、防災・環境・地域活性化が一体となった、持続可能な未来のモデルケースを目指しています」(同社)。
(出典:FUNDINNO)
企業研修と宿泊事業が売上の9割近くを占めており、週末は一般客の利用が多く、平日は企業研修を中心に運営。企業研修の参加者の多くが後日、「子どもにも体験させたい」と家族連れで再訪し、リピーターになるケースが多いそうです。
「地域再生に向けた取り組みにより、ファンが着々と広がっていることを実感しています。自宅との2拠点生活の候補地として『KIBOTCHA』を捉えるなど防災教育の場を超えて、新しいライフスタイルの提案の場としても機能していきたいと考えています」(同社)
バイオマス発電などのエネルギー事業は自家消費を主目的としつつ、副次的に余剰分を売電することも計画。生産した食料は長期保存可能なXCU(食品に含まれる水分を安定させる装置)を用いて地域への販売を行うほか、牡蠣の養殖に必要なホタテの原盤加工を施設内の加工場で行うなど収益の多様化を目指しています。
「アクアポニックス、バイオマス発電、オーガニックシイタケの栽培などは、企業研修のコンテンツとしても活用することで、研修プログラムの付加価値向上を図ります。井戸水の活用やバイオトイレの導入においては、ランニングコストの削減にも寄与すると考えています」(同社)
今後の成長に向けて
(1)2026年よりIPO準備開始、2030年IPOを計画
(出典:FUNDINNO)
(出典:FUNDINNO)
(2)計画
売上目標については、企業研修で現在の2倍強となる年間500人規模の受け入れを実現、関係人口2万人を目指すことで、来期は黒字化を見込んでいます。
「2025年には確保済みの3ヘクタールの非居住エリアを活用し、規模の拡張とともに企業研修のコンテンツを充実させ、エネルギーの自給自足の実現を目指します」(同社)
各地から、「KIBOTCHAモデル」推進に対する期待の声も届いているといい、2026年後半〜2027年にかけて、日本各地への展開を本格化させる計画です。
「都市部でも廃校利用の問題は根強く、首都圏での展開も検討が進んでおり、実現すれば、防災拠点としての発信力は大きく向上します。2029年以降は海外展開も視野に入れ、日本発の防災モデルとして世界に発信していきたいと考えています」(同社)
(3)2030年に年間宿泊床数約6万床を計画
(出典:FUNDINNO)
株主構成
同社は、以下の事業会社およびエンジェル投資家より出資を受けています。
・ドリームキャピタル株式会社
・株式会社エフネス
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・トヨクモ <4058> [東証G]
・ブルーイノベーション <5597> [東証G]
・バルニバービ <3418> [東証G]
・雨風太陽 <5616> [東証G]
・ホープ <6195> [東証G]
・フューチャーリンクネットワーク <9241> [東証G]
株主優待
【基準日】
毎年4月末日
【優待内容】
1〜3株:「KIBOTCHA」宿泊割引券1枚・施設招待券2枚
4〜9株:「KIBOTCHA」宿泊割引券2枚・施設招待券4枚
10〜15株:「KIBOTCHA」宿泊割引券3枚・施設招待券6枚
16株以上:「KIBOTCHA」宿泊1泊分無料(1室/4名まで)・施設招待券10枚
<宿泊割引券>
宿泊時、会計から50%割引する(最大10,000円まで)。防災キャンプにも利用できる。
<施設招待券>
1枚につき4名まで無料で日帰り施設を利用できる。防災室内パークのある2階施設と入浴が楽しめる。一度の来訪で何枚でも利用可能。
【申し込み方法】
・基準日経過後の6月ごろ、IRで各種デジタル優待券を送付する。
・宿泊利用者は電話またはメールで予約する。スタッフが宿泊プランを案内する。日帰り施設利用者は現地での決済時に同券を提示する。
【注意事項】
・宿泊利用時は各種プランに施設利用料金が含まれている。
・宿泊割引券はレストランや日帰りバーベキュー、ワークショップには利用できない。
・優待内容は変更や廃止になる場合がある。
発行者・募集情報
■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等
貴凛庁株式会社
宮城県東松島市野蒜字亀岡80
資本金:102,500,000円(2024年11月22日現在)
発行済株式総数:13,150株(同)
発行可能株式総数:100,000株
設立日:2016年7月27日
決算日:3月31日
※2025年1月25日を効力発生日として、株主総会において、資本金を65,000,000円へと減額する決議をしており、登記申請準備中。
■募集株式の発行者の代表者
代表取締役 江口紀代子(三井紀代子)
■募集株式の種類及び数(上限)
普通株式 3,300株
■募集株式の払込金額
1株当たり 30,000円
■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額990万円を以下の目的に充てる予定。
設備投資 772万円
手数料 217万円
・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額8,910万円(目標募集額990万円と上限募集額9,900万円との差額)を以下の目的に充てる予定。
設備投資 6,949万円
手数料 1,960万円
■投資金額のコース及び株数
90,000円コース(3株)
180,000円コース(6株)
270,000円コース(9株)
360,000円コース(12株)
450,000円コース(15株)
900,000円コース(30株)
1,800,000円コース(60株)
2,700,000円コース(90株)
3,600,000円コース(120株)
4,500,000円コース(150株)
9,900,000円コース(330株)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(15株)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,900,000円コース(330株)を上限とする。
■申込期間
2025年2月1日〜2月17日
■目標募集額
9,900,000円(上限募集額 99,000,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は79,200,000円とする。
■払込期日
2025年3月12日
■連絡先
貴凛庁株式会社
電話番号:0225-25-7319
メールアドレス:support@kirintyou.co.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。
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