30日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比99円高の3万9513円だった。取引序盤は前日の米ハイテク株安から売りが先行し、日経平均は一時200円近く値下がりする場面があった。1ドル=154円台へと円高が進んだことも売り材料に。一方、売り一巡後は値頃感からの買いが着々と入り売り方も買い戻しへ。日経平均は前引け辺りからプラスに戻し後場からは上げ幅をじわりと広げている。アドテストなど値ガサ半導体株が持ち直して日経平均を押し上げた。
昨日の米国市場はFRB議長の会見を受けてダウ平均は3日ぶりに反落した。この日のFOMCで米国の政策金利は据え置きに。トランプ大統領の関税政策が不透明でインフレに対する備えとして利下げは見送られた。FRB議長は会見で米国景気は好調であり利下げを急ぐ必要はないと発言したが、ここに減税・関税策が加わればインフレが再燃するとの懸念を抱いている様子がうかがえた。長期金利の低下が止まったことでハイテク株の多いナスダック指数は反落している。
さて、東京市場は序盤こそ安く売り込まれたが徐々に押し目買いによって水準を回復する展開。最近のトピックスの安定感が示すように、日経平均採用の一部の値ガサ株以外は上げていたため、日経平均もようやく正常化の動きに戻ってきたようである。その足を引っ張っていたアドテスト、東エレクなど半導体株が上げてきたことで日経平均も再び4万円を狙う態勢に戻りつつある。(ストック・データバンク 編集部)