日経225先物 39590 +520 (+1.33%)
TOPIX先物 2779.5 +20.5 (+0.74%)
日経225先物(3月限)は前日比520円高の3万9590円で取引を終了。寄り付きは3万9410円とシカゴ日経平均先物清算値(3万9410円)にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まった。現物の寄り付き直後に3万9460円まで買われたが、買い一巡後は25日移動平均線(3万9300円)辺りでの攻防となった。前場中盤にかけて同線を下抜け、一時3万9140円まで上げ幅を縮める場面もみられた。
ただし、下へのバイアスは強まらず、前場終盤にかけては25日線近辺での推移となった。ランチタイムで軟化し、現物の後場開始直後に再び3万9140円まで上げ幅を縮小したものの、底堅さが意識されてショートカバーを誘う格好となり、終盤に上げ幅を広げ、3万9590円と日中の高値で取引を終えた。
米国市場でのエヌビディア<NVDA>の反発を受け、直近で日経平均株価を押し下げていたアドバンテスト<6857>[東証P]やソフトバンクグループ<9984>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]の動向が注目されたが、買い一巡後はいずれも軟化したことで、前場の段階ではリバウンド機運が高まりづらい状況だった。
だが、後場終盤にオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング<ASML>の予想を上回る決算が伝わったことをきっかけに、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンが再びリバウンド基調を強めた。これを受けて先物市場でショートカバーを誘った形だろう。
日経225先物は節目の3万9500円を回復してきた。同水準では強弱感が対立しやすいとみられるが、25日線辺りが支持線として機能すると、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9830円)とのレンジ推移になりそうだ。節目の3万9500円から25日線辺りでは押し目狙いのロング対応とし、3万9500円が支持線として意識されてくる局面では、+1σを目先のターゲットとしたロングが強まりそうだ。
なお、アドバンテストは引け後に、2025年3月期の業績予想を上方修正した。生成AI半導体向けの試験装置の需要が拡大し、関連製品や保守サービスも伸びたことで、営業利益を従来予想の1650億円から2260億円に引き上げた。PTS(私設取引システム)では6%を超える上昇で推移しており、ADR(米預託証券)でも強い基調が続くようだと、ナイトセッションでロングに傾きやすいだろう。
NT倍率は先物中心限月で14.24倍に上昇した。反発して始まったが、200日線(14.23倍)が抵抗となる形で一時14.11倍まで下げるなど、NTショートによるスプレッド狙いに向かわせた。ただし、後場終盤にかけて値がさハイテク株が買い戻されたことで、一気にNTショートを巻き戻す動きが強まった。
手口面(3月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5674枚、ソシエテジェネラル証券が1万3089枚、SBI証券が4083枚、サスケハナ・ホンコンが3462枚、バークレイズ証券が2343枚、JPモルガン証券が1459枚、野村証券が1408枚、日産証券が1378枚、ゴールドマン証券が1301枚、モルガンMUFG証券が1237枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万7342枚、ソシエテジェネラル証券が1万2378枚、バークレイズ証券が5066枚、JPモルガン証券が3230枚、モルガンMUFG証券が1923枚、ゴールドマン証券が1443枚、ビーオブエー証券が985枚、野村証券が849枚、みずほ証券が691枚、SBI証券が556枚だった。