29日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比397円高の3万9414円だった。昨日の米国市場でハイテク株が大きく戻したことから買い先行の展開。日経平均は開始直後に430円高と買い進まれた。買い一巡後は国内に新規の買い材料が見当たらないため模様眺めの膠着商状に。円相場が多少下落して支えにはなっているがこちらはメインの材料ではなくなっている。トランプ氏の関税強化がいまだに読み切れず買い方の動きを鈍らせている面があるようだ。
昨日の米国市場は半導体・ハイテク株の反発によってダウ平均は続伸。株価は昨年12月につけた最高値に次ぐ水準まで戻してきた。前日は中国の新興企業(ディープシーク)が低コストで性能の優れたAIを開発したことで米国の優位性が崩れるとの見方が広がったが、本日はそうであってもAI普及が加速する可能性が高いことから関連株への見直し買いが入ってきた。エヌビディア、ブロードコムなど中核銘柄も値を戻しナスダック指数は2%を超える反発を見せている。
さて、東京市場は中国のディープシークショックをひとまず吸収して落ち着きを取り戻す展開に。ただ、不透明感も残り上値はやや重めとなってしまった。日経平均は下値3万8000円〜上値4万円の元のボックスレンジに戻ってしまったが、トピックスの方は着々と下値を切り上げて続伸しており、相場の方向性としては緩やかに上を目指す安定基調といえそうだ。(ストック・データバンク 編集部)