朝方発表になった12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)は25.6万人増と予想を大きく上回った。失業率も4.1%と前回から低下。雇用者数は3月以来の大幅増加となり、FRBの利下げ休止を裏付ける内容となっている。短期金融市場では次回の利下げ予想を秋以降まで後退させた。
高い借り入れコストや根強いインフレ、政治的な不透明感にもかかわらず、昨年の米労働市場は持ちこたえた。2024年は労働需要が鈍化し、失業率は上昇したものの、雇用者数は通年で220万人増加。23年の300万人は下回ったものの、19年の200万人は上回った。
業種別で見ると、ヘルスケア、小売り、娯楽・ホスピタリティーなどで雇用が増加し、政府部門でも増えた。一方、製造業は過去5カ月で4度目の減少となり、昨年は計8万7000人の雇用が減少した。
労働参加率は62.5%で横ばいとなり、平均時給は前月比0.3%増と予想と一致した。前年比では3.9%上昇と予想を若干下回った。
【米雇用統計】
*非農業部門雇用者数(NFP)(12月)22:30
結果 25.6万人
予想 16.5万人 前回 21.2万人(22.7万人から修正)
*失業率(12月)
結果 4.1%
予想 4.2% 前回 4.2%
*平均時給(12月)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
結果 3.9%
予想 4.0% 前回 4.0%(前年比)
*民間部門雇用者数
結果 22.3万人
予想 14.0万人 前回 18.2万人(19.4万人から修正)
*製造業雇用者数
結果 -1.3万人
予想 0.5万人 前回 2.5万人(2.2万人から修正)
*週平均労働時間
結果 34.3
予想 34.3 前回 34.3
*労働参加率
結果 62.5%
予想 62.5% 前回 62.5%