株価指数先物【引け後】 持ち高調整に伴うリバランスが中心

大阪12月限
日経225先物 38100 -390 (-1.01%)
TOPIX先物 2664.5 -29.0 (-1.07%)

日経225先物(12月限)は前日比390円安の3万8100円で取引を終了。寄り付きは3万8370円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8330円)にサヤ寄せする形で売りが先行した。開始直後に付けた3万8440円を高値に下へのバイアスが強まり、現物の寄り付き後ほどなくして3万8200円まで売られた。前場中盤にかけて3万8300円水準まで下げ渋る動きもみられたが、200日移動平均線に抑えられ、前場終盤にかけてショート優勢となり3万8100円を下回った。ランチタイム以降は3万8100円〜3万8180円処で推移していたが、後場中盤にレンジを割り込み、3万8000円まで下げ幅を広げる場面もみられた。節目の3万8000円水準ではショートを仕掛けづらく、終盤にかけて下げ幅を縮めた。

日経225先物は、200日線(3万8380円)水準で始まったが、同線をキープできなかったことでショートが優勢となった。また、売り一巡後に再び200日線に接近したものの、同線を捉えることができず、その後は戻り待ち狙いのショートに押される形だった。後場中盤にかけて75日線(3万8040円)を割り込む場面もみられたが、節目の3万8000円割れを仕掛けてくる動きもなく、終盤にかけては若干ながらショートカバーに向かわせたようだ。

26日の米国市場はNYダウ、S&P500指数が最高値を更新するなど、先高期待が高まっているが、東京株式市場では本日も次期米政権による関税強化に対する警戒感が根強く、為替市場では1ドル=152円台と円高が進んだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が冴えず、円高が嫌気される形で輸出関連株の下げも目立っていた。米国では28日が感謝祭で株式市場が休場となるほか、翌29日は短縮取引であるため、海外勢のフローが減少傾向にあるなかで、持ち高調整の動きが強まったようだ。

日経225先物は、ナイトセッションで節目の3万8000円を下回って推移している。円相場は1ドル=151円台に突入した。27日の米国では7-9月期のGDP個人消費・改定値、10月の個人消費支出(PCEデフレーター)が発表される。円相場は支持線として意識されていた200日線水準を割り込んできており、PCEデフレーターの内容次第では円高の動きが加速する展開には注意する必要があろう。日経225先物はナイトセッションで節目の3万8000円を回復できないと、75日線が抵抗線に変わり、ボリンジャーバンドの-2σ(3万7630円)とのレンジが意識されてきそうだ。

スキャルピング中心のトレードとはいえ、海外勢のフローが限られるなかでは大きくトレンドが出やすい需給状況になると考えられる。基本ベースは3万8000円を挟んだ狭いレンジでの推移と見ておくが、短期的な振れには注意しておきたい。一方で、3万8000円を回復し75日線を上回ってくるようだと、200日線水準を意識したカバーが入りやすいだろう。

NT倍率は先物中心限月で14.29倍に上昇した。200日線(14.28倍)水準で始まり、一時14.24倍に低下する場面もみられた。ただし、その後は200日線を突破し、75日線(14.31倍)を捉えている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均型の重荷となったものの、輸出関連株の弱さが目立ったほか、東証プライムの値下がり数が8割を超えるなか、若干ながらNTショートの巻き戻しに向かわせようだ。なお、先行き不透明ではあるが、目先的には持ち高調整に伴うリバランスによって、NTショートを巻き戻す動きが入る展開が意識されよう。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万3997枚、ソシエテジェネラル証券が8466枚、サスケハナ・ホンコンが3810枚、ゴールドマン証券が1426枚、バークレイズ証券が1368枚、JPモルガン証券が1167枚、モルガンMUFG証券が963枚、楽天証券が842枚、松井証券が731枚、野村証券が700枚1086枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万1021枚、ソシエテジェネラル証券が1万7206枚、バークレイズ証券が5027枚、モルガンMUFG証券が4899枚、JPモルガン証券が3209枚、サスケハナ・ホンコンが2882枚、ゴールドマン証券が2205枚、ビーオブエー証券が2089枚、野村証券が1119枚、シティグループ証券が948枚だった。