株価指数先物【引け後】 3万9000円回復後は25日線水準での底堅さを意識

大阪12月限
日経225先物 38740 +400 (+1.04%)
TOPIX先物 2711.0 +12.5 (+0.46%)

日経225先物(12月限)は前日比400円高の3万8740円で取引を終了。寄り付きは3万8730円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8595円)を上回る形で買いが先行した。現物の寄り付き直後に付けた3万8680円を安値にショートカバーを交えたロングの動きが強まり、前場中盤にかけて3万9080円まで上げ幅を広げた。節目の3万9000円回復後は達成感が意識され、前場終盤にかけては25日移動平均線(3万8730円)水準での推移となった。

ランチタイムでは25日線での底堅さがみられたものの、後場の時間帯にこれを割り込み、一時3万8690円と朝方に付けた安値水準に接近した。ただし、下値を売り込む流れにもならず、底堅さが意識されるなかで終盤にかけて3万8980円まで切り返す場面もみられた。もっとも、節目の3万9000円を再度付けることはできず、引けにかけては25日線水準での推移だった。

日経225先物は、ナイトセッションで付けた高値(3万8580円)を上回り、ギャップアップで始まったことでショートカバーを誘ったほか、カバーを狙った短期的なロングの動きもあったとみられる。また、エヌビディア<NVDA>の下落の影響が警戒されていた値がさ半導体株だったが、アドバンテスト <6857> [東証P]は利食い優勢だったものの、東京エレクトロン <8035> [東証P]やレーザーテック <6920> [東証P]などが買われたことが安心感につながったようだ。

日経225先物は3万9000円回復で短期的な達成感が意識され、上値追いは慎重にさせたものの、25日線水準での底堅さは意識されていた。同線での下値の堅さがみられたことで、再び3万9000円突破を狙ったロングに向かわせそうだ。25日線が支持線として機能してくると、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万9230円とのレンジに移行する。そのため、オプション権利行使価格の3万8750円から3万9250円のレンジになろう。

また、パラボリックでは陰転シグナルを継続している状況であるが、SAR値は3万9230円辺りまで下がってきた。+1σを捉えてくる局面において、パラボリックではSAR値にタッチすることで、陽転シグナルを発生させてくる。テクニカル面も改善傾向にあり、押し目待ち狙いのロング対応が強まりそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.28倍に上昇した。一時14.31倍まで上げており、200日線(14.28倍)を突破し、75日線(14.30倍)を捉える場面もみられた。東エレクのほか、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型を牽引している。75日線を明確に上放れてくると、25日線が位置する14.37倍辺りを意識した形での、NTショートを巻き戻す動きが勢いを増しそうである。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8848枚、ソシエテジェネラル証券が1万2635枚、サスケハナ・ホンコンが3742枚、モルガンMUFG証券が2345枚、JPモルガン証券が2333枚、バークレイズ証券が1784枚、BNPパリバ証券が1319枚、ビーオブエー証券が1287枚、日産証券が1108枚、auカブコム証券が1086枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2407枚、ソシエテジェネラル証券が1万6545枚、バークレイズ証券が7759枚、モルガンMUFG証券が5436枚、サスケハナ・ホンコンが3782枚、JPモルガン証券が3343枚、ゴールドマン証券が2757枚、ビーオブエー証券が2343枚、BNPパリバ証券が1860枚、野村証券が1201枚だった。