日経225先物 38040 -400 (-1.04%)
TOPIX先物 2685.0 -21.0 (-0.77%)
日経225先物(12月限)は前日比400円安の3万8040円で取引を終了。寄り付きは3万8250円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8280円)にサヤ寄せする形で売りが先行した。その後は押し目狙いのロングとみられる動きにより、現物の寄り付き時には3万8380円まで下げ幅を縮めた。ただし、積極的なロングは限られるなかでショート優勢となり、前場中盤にかけて節目の3万8000円まで売られた。
売り一巡後は3万8150円辺りまで持ち直す場面もみられたが戻りは鈍く、ランチタイムでは一時3万7950円まで下げ幅を広げた。もっとも、3万8000円処での底堅さが意識され、終盤にかけては3万7950円〜3万8150円辺りでの推移が続いた。
日経平均株価は小動きで始まった後に下へのバイアスが強まった。エヌビディア<NVDA>が時間外取引で売られたほか、ロシア・ウクライナ情勢が新たな局面に突入したことで、地政学リスクの高まりも警戒されて積極的なポジションを取りづらくさせた。指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の3社で日経平均株価を160円超押し下げており、相対的に日経平均型の弱さが目立った。
ただし、前場中盤以降は3万8000円を挟んだ狭いレンジでの推移だったこともあり、スキャルピング中心のトレードでは3万8000円割れでエントリーしても、早い段階で利益を確定させたことであろう。ショートについても3万8100円を上回る局面で戻りの鈍さがみられるようだと、3万8000円前半をターゲットとした短期的なトレードだったとみられる。
日経225先物は朝方に3万8380円まで持ち直したが、その直後にあっさり3万8300円を割り込んだため、200日移動平均線(3万8320円)、26週線(3万8320円)、13週線(3万8280円)を支持線とする展開とはならなかった。反対に抵抗線として意識されやすい状況であり、リバウンド狙いのトレードは限られただろう。
なお、決算を発表したエヌビディアは時間外で弱い値動きだったが、実績、見通しともに予想を上回っていた。また、新型AI半導体「ブラックウェル」について過熱の問題で供給が遅れる恐れがあると報じられていたが、決算説明会では設計変更で問題に対処しており、以前の想定よりも多くの量を出荷すると述べたようだ。米国市場でアク抜けの動きをみせてくるようだと、指数インパクトの大きい値がさハイテク株には安心感につながりそうだ。
NT倍率は先物中心限月で14.16倍に低下した。朝方は一時14.21倍と上昇に転じる場面もみられたが、その後は指数インパクトの大きい値がさ株の一角が弱い値動きとなるなかで14.12倍まで下げた。エヌビディアの動向次第ではあるが、底堅さがみられると、週末要因もあって、いったんNTショートの巻き戻しが意識されそうだ。ただし、下向きのトレンドが継続するなかで、地政学リスクへの警戒が一段と高まってくる局面では、9月上旬以来の14.00倍割れが射程に入る。
手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万2977枚、ソシエテジェネラル証券が8896枚、サスケハナ・ホンコンが3440枚、JPモルガン証券が2375枚、バークレイズ証券が1614枚、野村証券が814枚、ゴールドマン証券が797枚、SBI証券が781枚、auカブコム証券が759枚、松井証券が704枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万3708枚、ソシエテジェネラル証券が1万0548枚、バークレイズ証券が3225枚、JPモルガン証券が2898枚、ゴールドマン証券が2426枚、ビーオブエー証券が1948枚、サスケハナ・ホンコンが1911枚、みずほ証券が1658枚、モルガンMUFG証券が1587枚、野村証券が1192枚だった。