週明けの市場は日経平均が反落。終値は前週末比422円安の3万8220円だった。米株安や円安一服を受けて開始早々に500円近い下げを見せたが、売り物はすぐに一巡しその後は下げ止まる展開。先週の調整でこの水準における売り物はある程度出ており寄り付き以降は売り圧力が弱まっている。朝安の場面で日経平均が3万8000円台を守ったことも押し目買いを入れる契機となった様子。一方、上値は重めで3万8500円以上がキープできない。
前週末の米国市場は利下げ観測の後退を受けてダウ平均は続落した。直近発表の米インフレ関連指標は物価上昇圧力が残っている様子を伝えていたが、FRB議長が「利下げを急がない」主旨の発言をしたことで投資家の利下げ期待が後退した。12月の利下げ見送りや来年の利下げペースの鈍化を織り込む動きとなっている。また、10月の小売売上高が事前予想を上回る強さで足元の景気は好調を維持。長期金利は一時4.5%と5カ月ぶりの水準となるなど相場を圧迫した。
さて、東京市場は米株安と円高によって終日マイナス圏で推移。売り圧力は弱まってきているが、肝心の買い材料に乏しくなかなか浮上のきっかけをつかめずにいる。次期米トランプ政権の不透明さが反映されている面もあるようだ。チャート面では再び200日移動平均線(3万8537円)を割り込みやや調整色が強まっている状態だ。ただ、75日移動平均線(3万7910円)はキープしよう。(ストック・データバンク 編集部)