日経225先物 38040 -630 (-1.62%)
TOPIX先物 2683.0 -26.5 (-0.97%)
シカゴ日経平均先物 38015 -655
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
15日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。10月の米小売売上高は前月比0.4%と市場予想(0.3%増程度)を上回ったほか、前月分も上方修正した。また、11月のNY連銀製造業景況指数はプラス31.2となり、予想を大きく上回った。市場予想を上回る米経済指標の発表が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの観測が高まったほか、来年の利下げペースは緩やかなものになるとの見方から利益確定の売りが優勢となった。
また、アプライドマテリアルズ<AMAT>は前日の取引終了後に発表した2024年11月-25年1月期の見通しが慎重と受け止められて下落し、他の半導体株にも売りが広がった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、公益事業、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、半導体・同製造装置、医薬品・バイオテクノロジー、小売が下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比655円安の3万8015円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比100円安の3万8570円で始まり、その後は3万8430円〜3万8630円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直前にレンジを下放れると下落幅を広げ、一時3万7780円まで売られた。終盤にかけてショートカバーが入り、3万8040円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションで一時3万7780円まで売られ、支持線として意識されていた200日移動平均線(3万8280円)を割り込み、一気に75日線(3万7800円)水準まで下落した。ボリンジャーバンドの-1σ(3万7800円)まで下げてきたことで、いったんは売られ過ぎが意識されやすいと考えられる。
国内では決算発表が一巡したことで手掛かり材料に欠ける状況であり、トランプ次期政権に備えた動きに加えて、11月20日に発表が予定されているエヌビディア<NVDA>の決算に投資家の関心が集まりやすい。次期政権による中国からの輸入品への関税引き上げや対中規制の強化が警戒されて、半導体株には持ち高調整の動きが強まっていることもあり、エヌビディアの決算が転換点になる可能性がある。
まずは、オプション権利行使価格の3万8000円水準を巡る攻防から、決算待ちの状況が見込まれる。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心に3万7875円から3万8250円辺りのレンジを想定。200日線水準を早い段階でクリアできれば3万8000円から3万8500円のレンジとみておきたい。
15日の米VIX指数は16.14(前日は14.31)に上昇した。前日に14.00割れから一時13.59まで下げる場面もあり、いったんはリバウンドが入りやすいところだった。引き続き不安心理が高まった状態を示す20.00を下回っている状況であり、リスク選好の流れである。ただし、200日線(15.84)を上回ってきたことで、やや投資家心理を神経質にさせてくる可能性はありそうだ。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.27倍だった。足もとで低下傾向が続き、支持線として意識されていた75日・200日線を下回ってきた。両線が位置する14.28倍辺りが抵抗線として機能してくるようだと、NTショートに振れやすくなりそうだ。一方で、いったんは反転が意識されやすい水準まで低下してきたため、エヌビディアの決算でNTショートを巻き戻す動きがみられるかが注目される。