15日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比107円高の3万8642円だった。外国為替市場の円安進行がようやく好感されてこの日は開始から大きく買いが先行。9時半頃には550円を超える上げとなった。しかし、買い一巡後はいつもの通りに戻り売りに押されて上げ幅をじわじわと縮小。時間外取引で米国株の先物が軟調に推移していることも影響したようだ。もともと国内に買い材料がないため取引時間中に買いが入らず伸び悩みやすくなっている。
昨日の米国市場は利下げ観測の後退を受けてダウ平均は反落した。この日FRB議長が講演で「経済はかなり良好で利下げを急ぐ環境ではない」と述べたことが売りのきっかけとなった。12月会合の利下げを期待していた市場は、相場がもともと高値圏ということもあって手じまい売りを促した格好に。一方、主力企業の決算が引き続き良好なものが多く押し目買い意欲も強い。主要指数の下げ幅は比較的限定されたものにとどまっていた。
さて、東京市場は米国株の反落より円安が材料となって日経平均は反発へ。直近3日間で1000円近く下げていたため自律反発狙いの買いも入りやすくなっていた。それでも米国の高止まりする長期金利や独裁色の強いトランプ政権への不透明感から実需は乏しいまま。石破政権にもひ弱さが目立ち、国内の政策面での材料もしばらくは期待薄といった状況だ。(ストック・データバンク 編集部)