米家計債務が過去最大を更新 延滞率も上昇

NY連銀が発表した7-9月(第3四半期)の米家計債務は17兆9000億ドルと過去最高を更新した。住宅ローンや自動車ローン、クレジットカード、学生ローンの債務水準が増加した、全体的に世帯収入は負債を上回ったが、若年層や低所得層はより厳しい状況にある。

住宅価格からローン残高を差し引いたホームエクイティー・ローンは3870億ドルに拡大。クレジットカード残高は240億ドル増加して1兆1700億ドルとなった。口座数は過去最高の6億件に達した。

自動車ローン残高は180億ドル増の1兆6400億ドル、学生ローン残高は210億ドル増えて、過去最高の1兆6100億ドルとなっている。

NY連銀は「家計債務は名目ベースでは増加し続けているものの、収入の伸びは債務を上回っている。ただし、返済延滞率の高止まりは多くの家計が抱えるストレスを明るみにしている」と述べた。

延滞率は前四半期からわずかに上昇。個人の信用報告書に破産の記載が加えられた消費者は7-9月に約12万6000人となった。未払い債務の3.5%が延滞段階に入り、この比率は第2四半期の3.2%から上昇した。