<マ-ケット日報> 2024年11月12日

12日の市場は日経平均が3日ぶりに反落。終値は前日比157円安の3万9376円だった。米国株は主要3指数全てが最高値を更新し、欧州市場も値上がりするなど外部環境に不安が少なかったことから、朝方は金融株を中心に買いが先行、ここ数日は利食い売りに押されることが多かった反動もあり、前場の動きは終始堅調で上げ幅を300円近くまで拡大し、一時は40、000円の大台に接近する場面も見られたが、後場に入ると香港ハンセン指数が大きく下げていることへの警戒感から一転して売り方が優勢となり、反落となって取引を終えている。

昨日の米国市場はトランプ次期米大統領が掲げる、減税策や規制緩和が企業業績を押し上げるとの見方から金融株などが買われ、ダウ平均は一時500ドル以上上昇する場面が見られるなど最高値を更新し、ハイテク株中心のナスダックも4営業日連続で最高値を塗り替えた。ただ、トランプ氏が来年1月に就任し追加関税を導入した場合、インフレ再燃が危惧されていることや、今週発表される10月の米消費者物価指数(CPI)の内容を見極めたいと上値は限定的だった。

さて、東京市場は米次期政権の国務長官に対中強硬派の上院議員が指名される見通しとなったことで、米中関係悪化を懸念する動きが出るなど、リスクオフのスタンスを強める参加者も多く、引き続き上値の重い展開となっているが、下値では押し目買いも入り易く、サポートラインである25日移動平均線(38、988円)は健在である。(ストック・データバンク 編集部)