日経225先物 38970 +300 (+0.77%)
TOPIX先物 2688.5 +26.5 (+0.99%)
日経225先物(12月限)は前日比300円高の3万8970円で取引を終了。寄り付きは3万8600円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8605円)にサヤ寄せする形から、やや売りが先行した。前日の大幅な上昇によって利益確定に伴うロング解消の動きが入った形だろう。ただし、現物の寄り付き直後に付けた3万8430円を安値にロングが強まり、前場中盤にかけて心理的な抵抗線となる25日移動平均線(3万8740円)を突破すると、ランチタイムで一時3万8970円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は3万8780円まで上げ幅を縮めたが、終盤にかけてショートカバーとみられる動きが強まり、ランチタイムで付けた高値を回復して終えた。
朝方は利食い優勢で始まったが、下値の堅さが意識されて押し目待ち狙いのロングが入った形となった。また、日東電工 <6988> [東証P]が決算評価により買われ、好業績期待から他の電子部品や半導体株の一角に買いが広がったことがセンチメントを明るくさせた。また、米長期金利の上昇を受けてメガバンクのほか、証券、その他金融などの上昇が目立っており、TOPIX型を押し上げる形になった。
日経225先物は25日線を上回って推移し、終盤にかけての強い値動きにより明確に上放れる形となった。そのため、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9410円)辺りが意識されてきそうだ。+1σをクリアしてくると、+2σ(4万0020円)がターゲットになるだろう。決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすいが、足もとで良好な決算が続いていることから、アク抜けを想定した押し目狙いのスタンスに向かわせやすい。
また、石破首相は国民民主党に対して、近く政策ごとに協力を呼びかける考えであることが、政治関係者の話として主要メディアが報じている。政治空白が避けられ、今後の財政政策への期待感なども徐々に高まることで、ショートを仕掛けづらくさせるだろう。
米大統領選挙を控えてポジションを傾けにくい需給状況であるが、そのためロングには傾いていないと考えられる。若干ながらロングに傾ける動きが入りやすいとみておきたい。
NT倍率は先物中心限月で14.49倍に低下した。一時14.44倍に低下する場面もみられたが、同水準に位置する25日線が支持線として機能している。指数インパクトの大きいソフトバンクグループ <9984> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が堅調だったほか、弱含みで推移していた東京エレクトロン <8035> [東証P]が終盤にかけてプラス圏での推移をみせており、NTショートに振れにくい面はあった。
手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万3972枚、ソシエテジェネラル証券が9463枚、サスケハナ・ホンコンが3044枚、バークレイズ証券が2103枚、JPモルガン証券が1649枚、モルガンMUFG証券が897枚、SBI証券が892枚、松井証券が825枚、シティグループ証券が757枚、楽天証券が701枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万0299枚、ソシエテジェネラル証券が1万5277枚、バークレイズ証券が5466枚、サスケハナ・ホンコンが3342枚、ゴールドマン証券が3234枚、JPモルガン証券が3126枚、モルガンMUFG証券が3026枚、ビーオブエー証券が1057枚、BNPパリバ証券が1034枚、みずほ証券が649枚だった。