9月の米中古住宅販売件数、約14年ぶりの低水準

*米中古住宅販売件数(年率)(9月)23:00
結果 384万件
予想 388万件 前回 388万件(386万件から修正)
中間価格 40.45万ドル(前回41.42万ドル)
在庫 4.3ヵ月分(前回4.2ヵ月分)

この日発表になった9月の米中古住宅販売件数は年率換算で384万件と予想および前回を下回った。約14年ぶりの水準に減少。消費者は価格下落と、住宅ローンが現在の6%台半ばから低下するのを待っている状態。

9月の住宅ローンは上昇に転じている。最近の雇用とインフレに関するデータを受け、FRBが当初の想定よりも緩やかなペースで利下げを行うとの見方が強まったことが背景にある。米中古住宅市場では、所有者が物件を売りに出して、低い住宅ローン金利を手放すのを望まない、いわゆるロックイン効果が依然として大きく影響している。

発表元の全米不動産業者協会(NAR)のユン氏は、9月の販売件数は低調だったものの、販売件数増加につながる要因に進展が見られると指摘。消費者にとって在庫の選択肢が増え、住宅ローン金利は1年前よりも低下し、雇用は増え続けていると点を挙げた。

地域別では、4地域のうち3地域で減少。南部は1.7%減少し、2012年初頭以来の低水準。中西部も2.2%減少し13年ぶりの低水準。北東部も4.2%減少した。一方、西部ではカリフォルニア州とアリゾナ州がけん引し、4.1%増加した。

9月に販売された住宅のうち57%は、売りに出されてから1カ月未満で買い手が決まった。8月は60%だった。20%は提示価格より高く売れた。平均売り出し期間は28日間で前月は26日間だった。