株価指数先物【引け後】 ショートサイドが仕掛けやすい需給状況に

大阪12月限
日経225先物 38070 -360 (-0.93%)
TOPIX先物 2636.5 -16.5 (-0.62%)

日経225先物(12月限)は前日比360円安の3万8070円で取引を終了。寄り付きは3万8320円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8390円)を下回り、売りが先行して始まった。その後は前日の大幅下落に対する自律反発の動きをみせ、現物の寄り付き後ほどなくして3万8540円まで買われる場面もみられた。ただし、25日移動平均線(3万8470円)を超えてくると戻り待ち狙いのショートが意識され、前場終盤にかけて再び売り優勢の流れとなった。

ランチタイムで3万8250円辺りまで売られると、後場の取引開始後には下へのバイアスが強まり、一時3万7990円と節目の3万8000円を割り込む場面もあった。売り一巡後は後場中盤にかけて3万8200円まで下げ幅を縮めたがショートカバーの動きは限られ、終盤にかけては3万8100円を挟んで保ち合いが続いた。

日経225先物は朝方に一時3万8540円まで買われたものの、リバウンド基調は強まらず、前場はナイトセッションで付けたレンジ内での推移だった。後場も25日線近辺での攻防が意識されていたが、衆院選での与党の過半数割れの可能性も警戒されて、ランチタイムでショートが膨らんだ。現物の後場開始後は、日経平均型のインデックス売りが加わる形で、下へのバイアスが強まった形だろう。

政治リスクを嫌って押し目狙いのロングは手控えられており、ショートサイドには仕掛けやすい需給状況である。また、取引終了後に2025年3月期第2四半期(4-9月)決算を発表したニデック <6594> [東証P]は、営業利益がコンセンサスを上回ったものの、純利益は予想を下回ったとして、私設取引システム(PTS)で売られている。米預託証券(ADR)の動向を見極める必要はあるが、売り優勢の流れになるようだとセンチメントを冷ますことで、よりショートを仕掛けやすくなりそうだ。

日経225先物は本日の下げで一時75日線を割り込み、200日線に接近してきた。200日線を明確に割り込むと、13週線が位置する3万7710円や52週線の3万6980円処が意識されてくる可能性がある。ただし、ロング解消の動きは進み、足もとの需給はショートに傾いていると考えられる。政治リスクを嫌ったヘッジファンドなどのショートが膨らむ可能性はあるが、ロングのタイミングを探る展開を想定しておきたい。

NT倍率は先物中心限月で14.43倍に低下した。水準を切り下げる格好で始まったものの、その後は一時14.49倍と上昇に転じる場面もみられた。ただし、指数インパクトの大きい値がさ株が弱い半面、自動車株が買われるなど、相対的にTOPIX型優位の展開になった。支持線として意識される25日線が14.40倍辺りに位置しており、これを下回ってくると、目先的にはNTショートによるスプレッド狙いの動きが入りやすくなりそうだ。

手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5604枚、ソシエテジェネラル証券が1万1509枚、サスケハナ・ホンコンが3194枚、バークレイズ証券が2685枚、大和証券が1958枚、JPモルガン証券が1705枚、SBI証券が1604枚、auカブコム証券が1318枚、ゴールドマン証券が1118枚、野村証券が1020枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2268枚、ソシエテジェネラル証券が1万6081枚、バークレイズ証券が4493枚、シティグループ証券が4063枚、JPモルガン証券が2886枚、サスケハナ・ホンコンが2696枚、モルガンMUFG証券が2417枚、ゴールドマン証券が1328枚、SBI証券が981枚、ビーオブエー証券が636枚だった。