【↓】日経平均 大引け| 3日続落、衆院選を警戒しリスク回避の売り優勢 (10月23日)

日経平均株価
始値 38397.28
高値 38514.33(09:27)
安値 37987.62(13:01)
大引け 38104.86(前日比 -307.10 、 -0.80% )

売買高 16億7999万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆5155億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は3日続落、一時3万8000円割れ
2.朝方は強弱観対立も、後場に入り崩れ足に
3.米長期金利の上昇顕著で投資家心理冷やす
4.総選挙を前に、与党大苦戦の見通しを嫌気
5.新規上場の東京メトロは物色人気が際立つ

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比6ドル安と小幅に続落した。米長期金利の上昇が重荷となったほか、短期的な過熱感から利益確定売りも出た。

東京市場では、朝方に売り買いを交錯させもみ合う場面もあったが、その後はリスク回避ムードの強い地合いとなった。日経平均株価は後場に入り下げ幅を広げ、一時3万8000円台を割り込む場面もあった。

23日の東京市場は、朝方は強弱観を対立させていたが、後場に入って売り圧力が強まり、日経平均は一時400円を超える下げで、一瞬3万8000円台を割り込むなどリスクオフの流れが強まった。米長期金利上昇が顕著となるなか、米国では株式の相対的割高感が意識され投資家心理を冷やしている。東京市場でもリスク許容度の低下した海外投資家の売りが観測される状況。日米金利差拡大を背景に外国為替市場では一段と円安が進んだが、自動車株は買われたものの、全体相場は円安を好感する動きとはならなかった。27日に行われる衆議院総選挙を控え、与党が想定以上に苦戦するとの観測が買いを手控えさせている。値下がり銘柄数は1300を超え、プライム市場全体の82%の銘柄が下落した。全体売買代金は3兆5000億円あまりで東京地下鉄<9023>の新規上場効果を考慮すると低調だったといえる。

個別では、ディスコ<6146>が大きく売られたほか、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が冴えない。三菱重工業<7011>も売りに押された。ファーストリテイリング<9983>、リクルートホールディングス<6098>、キーエンス<6861>などが軟調、楽天グループ<4755>も下落した。エラン<6099>が値下がり率トップに売り込まれ、パルグループホールディングス<2726>の下げも目立った。
半面、きょう新規上場した東京メトロが群を抜く売買代金をこなし株価も好調だった。トヨタ自動車<7203>が堅調、任天堂<7974>もしっかり。SHIFT<3697>が値を上げ、JT<2914>も高い。ブックオフグループホールディングス<9278>が値上がり率首位となり、コニカミノルタ<4902>も急騰した。東京建物<8804>が活況高、三井海洋開発<6269>、豊田自動織機<6201>も上昇した。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はトヨタ <7203>、デンソー <6902>、ホンダ <7267>、アサヒ <2502>、スズキ <7269>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約35円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、リクルート <6098>、アドテスト <6857>、東エレク <8035>、ディスコ <6146>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約179円。

東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)輸送用機器、(2)食料品、(3)不動産業、(4)石油石炭製品。一方、下落率の上位5業種は(1)サービス業、(2)海運業、(3)銀行業、(4)機械、(5)小売業。

■個別材料株

△住石HD <1514> [東証S]
ランプラリー再燃で短期志向の資金が流入。
△明星工 <1976> [東証P]
国内メンテ工事堅調で上期業績は計画上振れ。
△アサヒ <2502> [東証P]
「スーパードライ」などの値上げを材料視。
△ベースフード <2936> [東証G]
メルコ <6676> の牧社長が14.03%に買い増し。
△夢展望 <3185> [東証G]
「Temu」との連携と新株予約権の大量行使を好材料視。
△パス <3840> [東証S]
AI・ロボティクス技術有するソフトウェア企業を子会社化。
△コニカミノル <4902> [東証P]
エフィッシモの大量保有で思惑。
△トヨタ <7203> [東証P]
1ドル151円台突入の円安受け大口買い流入。
△東建物 <8804> [東証P]
「英パリサーが株式取得」との報道。
△ブックオフG <9278> [東証P]
第1四半期は想定以上の大幅増益決算に。

▼良品計画 <7453> [東証P]
今期減益予想を受けた売り続く。
▼コメリ <8218> [東証P]
4〜9月期堅調も直近四半期は減益。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ブックオフG <9278>、(2)コニカミノル <4902>、(3)東建物 <8804>、(4)鳥居薬 <4551>、(5)三井海洋 <6269>、(6)豊田織 <6201>、(7)特殊陶 <5334>、(8)Lドリンク <2585>、(9)キリンHD <2503>、(10)保土谷 <4112>。
値下がり率上位10傑は(1)エラン <6099> 、(2)日比谷設 <1982> 、(3)パルHD <2726> 、(4)コメリ <8218> 、(5)プロレド <7034> 、(6)gumi <3903> 、(7)リクルート <6098> 、(8)メルカリ <4385> 、(9)エスプール <2471> 、(10)DIT <3916> 。

【大引け】

日経平均は前日比307.10円(0.80%)安の3万8104.86円。TOPIXは前日比14.51(0.55%)安の2636.96。出来高は概算で16億7999万株。東証プライムの値上がり銘柄数は260、値下がり銘柄数は1351となった。東証グロース250指数は604.09ポイント(10.81ポイント安)。

[2024年10月23日]