23日の市場は日経平均が3日続落。終値は前日比307円安の3万8104円だった。前日の米ハイテク株高や1ドル=152円台に入った円安によって9時半頃には100円を超える上げとなったが、この日も上値が重く、その後はマイナス圏での推移となった。27日の衆院選の結果が読めず与党の過半数割れの可能性が動きを鈍らせている様子。負け方によっては首相の責任論にまで発展することもあり、選挙の結果が出るまで不透明感は続きそうだ。
昨日の米国市場は強含みに推移する長期金利の動きが警戒されてダウ平均は小幅ながらも続落した。米大統領選でトランプ氏勝利の流れが見えてきたことで市場はトランプラリーを再開する雰囲気に。減税・財政出動など景気刺激策に重きを置いていることからインフレを警戒する動きが債券市場と為替市場に表れている。もともと国内景気も強いので金利はしばらく高止まりしそうだ。景気が良い分株式市場も直接売られる要素は少なく、ナスダック指数は5日続伸としっかりしている。
さて、東京市場は円安効果もむなしくこの日も政局不透明感で閉塞的な値動きとなった。IMFが発表した世界経済見通しで日本は24年の成長率が下方修正されたことも多少は響いている様子。東京メトロが東証プライム市場に上場し好調なスタートを切ったが波及効果はなし。本日の日経平均は200日移動平均線(3万8220円)をわずかに割り込み移動平均線上では正念場を迎えている。(ストック・データバンク 編集部)