株価指数先物【寄り前】 4万円固めを意識した押し目狙いのロング対応

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 40150 +540 (+1.36%)
TOPIX先物 2743.5 +35.5 (+1.31%)
シカゴ日経平均先物 40095 +485
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。前週末にJPモルガン・チェース<JPM>が発表した7-9月期決算は売上高に相当する純営業収益と一株利益が予想を上回ったほか、ウェルズ・ファーゴ<WFC>も予想を上回る決算を発表し、今週から本格化する米主要企業の決算への期待が高まった。また、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が、緩やかに政策金利の引き下げを進めるべきとの見解を示したことが伝わり、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げをするとの見方につながった。

エヌビディア<NVDA>が6月以来の最高値を更新したほか、マイクロン・テクノロジー<MU>、クアルコム<QCOM>、アプライドマテリアルズ<AMAT>など半導体関連が買われ、アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>など大型テック株の一角が堅調。なお、14日はコロンブス・デーの祝日のため、米債券・為替市場は休場だった。S&P500業種別指数はエネルギー、小売の2セクターのみが下落した一方で、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、公益事業、耐久消費財・アパレル、ヘルスケア機器・サービスの強さが目立った。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比485円高の4万0095円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中110円安の3万9500円で始まり、直後に付けた3万9410円を安値にロング優勢となり、11日の米国市場の取引開始後には3万9940円まで買われた。祝日取引では3万9570円と下落に転じる場面もみられたが、売り一巡後は3万9660円〜3万9850円処で保ち合いを継続。14日の米国市場の開始後にレンジを上放れ、終盤にかけて上げ幅を広げて、4万0150円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで始まることになろう。9月27日の自民党総裁選の高市トレードで付けた高値3万9900円を明確に上放れてきたことで、ショートカバーやヘッジ対応の動きが強まる可能性がある。足もとではボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジ内での推移を継続している。バンドが拡大傾向をみせるなか、+2σは4万0620円まで上昇してきたほか、週足の+2σは4万0940円辺りに位置している。買い一巡後は次第に膠着感が強まる可能性はあるが、4万円固めを意識した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

エヌビディアが6月以来の最高値を更新しており、アドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均型を牽引することになりそうだ。また、前週末に日経平均株価を牽引したファーストリテイリング <9983> [東証P]が連日で最高値を更新する動きとなれば、より上へのバイアスが強まる可能性もありそうだ。

そのため、オプション権利行使価格の4万円固めを意識しつつ3万9750円から4万0500円辺りのレンジを想定する。

なお、14日の米VIX指数は19.70(前日は20.46)に低下した。6営業日ぶりに不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を下回ったことでリスク選好が強まろう。ただし、地政学リスクと大型ハリケーン上陸による経済への影響が警戒される。また、25日移動平均線が位置する18.20辺りが支持線として機能する可能性もあるため、慎重姿勢は崩せないところである。

前週末のNT倍率は先物中心限月で14.62倍に上昇した。11日朝方は14.47倍に低下する場面もみられたが、ファーストリテイリングのほか、アドバンテストが日経平均型を牽引する形となった半面、TOPIXが終盤にかけて弱含みで推移したことでスプレッドが拡大した。9月27日に付けた直近の戻り高値である14.51倍を上放れてきたことで、目先的にはNTロングでのスプレッド狙いに向かいやすい。